お湯

秋刀魚の味のお湯のネタバレレビュー・内容・結末

秋刀魚の味(1962年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

友人、娘、息子たち家族の有り様、戦争の思い出、わたしの時代の終わり。

父と娘とのやりとり以上に、主人公が友人たちと酒を酌み交わすシーンがとても印象に残った。
彼らは彼らの時代を過ごし、やがて次の人生を歩む。
ひょうたん先生の存在も効いた。

"俺は、ああはならないよ。"


途中途中に挿入される場面説明の絵も象徴的だった。
団地に出入りする奥さんたちは皆綺麗でハイカラな格好をしていて、夫もたまには夕飯の手伝いをする。
ゴルフクラブを買うと言うなら私だって白い皮のバッグを買う…


あの時代を生きた男性である
平山の人生の節目を描いた話として受け取った。
あの時彼は決断した。それはどこか悲しい。
マーチが象徴的に使われる。

最後のシーン、お酒をたくさん飲んだ彼は、少しだけひょうたん先生を思い出させたけれど、
それでも彼は、娘のために今のこの生活を変えると
はっきり決断したのだった。
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