勝ったのは農民だ

アジョシの勝ったのは農民だのネタバレレビュー・内容・結末

アジョシ(2010年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

最近、韓国映画が自分の中ではちょっとしたブームです。🇰🇷

そして先日観た『母なる証明』のウォンビンがすごく良かったので、これを機に今作を鑑賞しました。🎬

それに以前から、映画ライター:ギンティ小林さん命名「ナメてた相手が実は殺人マシーンでした映画」としても気になってましたしね。



※今回は、今作とデンゼル・ワシントン主演映画の『イコライザー』のネタバレも少し含まれます。
正直、両作ともここに書いている程度のネタバレを知っていても十分楽しめる映画だとは思いますが、未見でこれから観る予定の人は読まないに越したことはないでしょう。


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【「ナメてた相手が実は殺人マシーンでした映画」について】



自分は、小・中学生ぐらいにスティーブン・セガール主演映画を金曜ロードショーとかで観た記憶がありますが、「映画の内容が何も記憶に残らない。」「いい意味で毒にも薬にもならない。」って印象です。😑


だからそういう定型的なジャンル映画として、別にストーリーの内容自体はそんなに気にせず気軽に観るつもりが、今作『アジョシ』はビックリするくらいハマりました。


誰かが『イコライザー』の感想で

「ナメてた映画が、実は傑作でした。」

って上手い表現を用いていましたけど、自分は『イコライザー」も今作もまさにそれです。


個人的にこの映画、『イコライザー』が好きな人にオススメしたいです。比較して観て楽しめると思います。

(少しエグい描写もあるので、そこは好き嫌いあると思いますが…。)

主人公が少女を救う点もそうですが、終盤のあるシーンで(ある大工道具)を使うところとか、ピタゴラスイッチみたいな装置で簡単に時限爆弾を作っちゃうくだりとか、結構共通点が多くあります。🧨


あと今年に3作目が公開される『ジョン・ウィック』もまだ観ていませんし、マーティン・スコセッシ監督作品の『タクシー・ドライバー』も、かなり昔に観て、その時は全然ピンとこなかったので、今観直したら良さが分かるかもしれません。

もちろんスティーブン・セガール主演映画もですけど、大人になった今、こういうジャンル映画もちゃんとした態度で観ないと駄目ですね。☹️


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【ウォンビンがカッコいい!】

まず俳優として復帰第一作で『母なる証明』のあんな役をすることは(役者としてかっこいい)と思いますけど、その翌年に撮った今作は(純粋にキャラクターとしてかっこいい)です。😆

どっちも韓国国内で大ヒットしたようですし、どっちも立派な作品だと思います。

今作のウォンビンの眼光の鋭さは凄いです。
時代劇評論家の春日太一さん曰く

「いい役者さんは瞬きの数が少ない」

と言っていましたけど、彼の重要な真剣モードのシーンではほとんど瞬きしてません。👁


子役のキム・セロンちゃんや、彼を追う刑事や、マンソク兄弟や他の役者さんも個性的で素晴らしいんですけど、観終わった後の第一印象は「やっぱりウォンビン、すげぇ」ってなります。👍


あとDVDにはアクションのメイキング映像も付いていました。武術を担当したパク・ジョンリュルさんも凄いですが、同時にイ・ジョンボム監督やウォンビンはアクションシーンでも主人公の感情が観客に伝わることを優先して試行錯誤したそうです。


【韓流ブームについて】

ウォンビン出演作の戦争映画『ブラザー・フッド』も好きですけど、基本的に自分は2004年頃の日本における韓流ブームには本当に興味がなくて「韓国四天王」って世間が騒ぐ意味がさっぱり分かりませんでした。👎

今でも『冬のソナタ』みたいな韓流ドラマや、『猟奇的な彼女』みたいな恋愛映画や、
韓国のアイドルにはあまり興味ありません。❄️


でもブームがなくなった今こそ、自分は韓国映画を冷静に観て楽しめそうです。♨️


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【ツッコミどころについて】

こーゆージャンル映画はツッコミどころを気にする事ないんですけどね。
むしろ笑ってしまうくらいなので、好ましいポイントでもあります。😄

①主人公が敵のアジトに乗り込んだ時、「倒してください」と言わんばかりに雑魚キャラがあのひとつの部屋に、適度な人員配置で適度な人数がそこに存在している感じです。


②そこでマンソク兄貴が(とんでもないあるもの)を釣り上げてるんですけど、なんであんな釣りを楽しんでいるのか意味がわからないし、あんな演出は考え付きません。🎣


③そして防弾ガラスに守られた敵の殺し方。
あれも“目から鱗“で、自分はあんな殺し方、考えつきませんでした。


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悲壮感に満ちたウォンビンに合った劇伴音楽も凄く良いですし、アクションの構成もすごくうまいです。👍

前のレビューの『グッド・バッド・ウィアード』でもそう感じたんですけど、
ストーリーの太枠自体はベタでよくある定型的なものだったとしても、細かい人間描写やアクション構成、演出、役者さんの魅力とか色々な要因で、いくらでも目新しくて面白い映画が作れるんだなって感心します。😆


自分は『グッド・バッド・ウィアード』🤠も娯楽作品としてすごく面白かったですけど、今作『アジョシ』は自分が今まで観てきた韓国映画約20作品の中でも、上記の「ナメてた相手が実は殺人マシーンでした映画」の中でも、ベスト級に好きです。💮


あと、ライムスター宇多丸さんの今作の映画評をYouTubeで聞いてすごく共感したのが、

「飛び蹴りがきれいに決まるシーンがある韓国映画はたいてい面白い」って言ってました。

確かに他の大好きなある作品も飛び蹴りがありましたが、なんで韓国人は飛び蹴りをしたがるんですかね?
あれって失敗したらめちゃくちゃ痛いでしょうから。🤕