ラブラドール

ハムレットのラブラドールのレビュー・感想・評価

ハムレット(1948年製作の映画)
3.6
第21回(1949年)のアカデミー作品賞 受賞作品です。
シェイクスピアの4大悲劇の1つでもある「ハムレット」を映像化した作品です。(ちなみに3大悲劇は「リア王」「マクベス」「オセロ」で4大になると「ハムレット」が加わります)

ハムレットは本で読んだことがありますが、映像になると意外と印象が違うものですね。本の印象と言うよりも、ハムレットを題材にした絵画が後世に多く描かれていますが、その印象が強いのかもしれません。
ハムレットはもう少し華奢で美男子的なイメージを持っていましたが、本作のキャストでは結構男臭い感じの俳優さんでした。
ハムレットの恋人役のオフィーリアはまあまあイメージ通りの感じでした。
オフィーリアの絵画ではミレー(「落穂拾い」のミレーとは違う画家です)の絵画が有名ですが、その絵画の印象に寄せていったのかも知れませんね。

あまりにも有名なハムレットを映像化したということもあり、作品中のセリフは原作に忠実な部分が多かったです。ただ、それが逆に不自然にも感じる事も多く、映画作品というよりも劇を観ているような感覚にもなりました。そういうものだと割り切って観ればそれほど気にはなりませんが。

どう訳すかで議論されるあの有名なセリフもしっかり出てきましたが、字幕では「生きるべきか、死ぬべきか。それが問題だ」と訳されていました。
「To be or not to be, that is the question.」が原文で、前後の文脈からすると、not to beを「死ぬべき」と訳すのは自分も違うかなぁと思います。
鑑賞後に色々とネットで検索してみたところ、色々な方が相応しい訳を提案していますが、その中でも自分がしっくりきた訳は「このまま生きるか、否か。それが問題だ」ですね。

あまり映画作品とは関係のないレビューになってしまいました(^^;)
映画作品としては長くて若干退屈ですので見る人を選びそうな作品ですが、ハムレットの話を知らない方は一度は観ておいてもいいかも知れません。

※アカデミー作品賞 62/93鑑賞済