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ナッシュビルのsonozyのレビュー・感想・評価

ナッシュビル(1975年製作の映画)
4.5
カントリー&ウエスタンの聖地テネシー州ナッシュビルが舞台の24人の登場人物が錯綜する群像劇。
長めなので後回しにしてましたが面白かった!

大統領候補ウォーカーの予備選挙キャンペーンの選挙カーが走る中、スタジオでは大御所男性シンガー、ヘヴンがアメリカ建国200周年記念の曲をレコーディング中。
気に入らないピアニストをクビにしたり、自称BBCのラジオリポーターが乱入してきたり。
空港には人気カントリー歌手バーバラが到着し、音楽関係者やらファンやらで盛り上がるが、彼女は体調を崩し入院する。

ここからの5日目、”南部のアテネ”と呼ばれる神殿での、ウォーカー支援コンサートでの悲劇まで、24人のユニークな登場人物が錯綜する群像劇。

町山さんによると、ロバート・アルトマンの特長の1つ、“ミューラル(壁画)”方式と呼ばれる作風だそう。たくさんの人物が描かれていて、近づいてみると発見があったり、遠ざかったり近づいたりして楽しむという壁画のような作品というのは言い得て妙。

みなさんそれぞれ面白いんですが、以下あたりが特に。
●チョッパー型のトライク(三輪バイク)に乗りあちこち登場する無言の男(ジェフ・ゴールドブラム)。マジシャンなのかな?
●大御所ヘヴン(ヘンリー・ギブソン)のエルヴィス・プレスリー同様の白い派手スーツ。
●自称BBCのラジオ・リポーター、実はおっかけのオパール(ジェラルディン・チャップリン)
●歌手目指してるがオンチすぎるウエイトレス、スーリーン・ゲイ。ある集会で歌を披露する仕事を得たが・・
●バーバラのストーカーで、何かやらかしそうなベトナム退役軍人グレン(スコット・グレン)
●七変化ファッションが楽しい、男好きなマーサ(『シャイニング』のシェリー・デュヴァル)
●マーサの叔父の家に間借りする、バイオリンケースを手放さないケニーという不気味なメガネ男。
●聴覚障害児2人の母でゴスペルシンガー。遊び人シンガーのトムに誘われちゃうリネア(リリー・トムリン)
●夫から逃げつつレコードデビューしたい頭弱そうなウィニフレッド(バーバラ・ハリス)。最後にやっと歌を披露できますが、予想外に上手いという。
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