EDDIE

波止場のEDDIEのレビュー・感想・評価

波止場(1954年製作の映画)
3.4
ギャングと正義感との間で揺れ動く元ボクサー。アカデミー作品賞をはじめ、賞総なめ、後の“ロッキー”に多大なる影響を与えた骨太人間ドラマ。
主人公トニーをマーロン・ブランドが魅力的に演じる。

You don't understand! I coulda had class. I coulda been a contender. I could've been somebody, instead of a bum, which is what I am.
(「違う、タイトルを取れたんだ。
多少は大きな顔もできる身になれた。
見ろ、今のこの俺はただのヤクザだ」)

アメリカ映画の名セリフベスト100において3位に輝く名言です。
アカデミー賞関連も作品賞や監督賞、主演男優賞、助演女優賞、脚本賞、撮影賞、美術監督賞、編集賞を総なめした名作。

個人的には音楽が印象的な作品でしたが、音楽賞はノミネート止まりだったようですね。

邦題の通り、舞台は波止場で、物語もほとんど波止場で進行していきます。
元ボクサーでいまは波止場の日雇い労働者テリーが主人公。ギャングのもとで悪どいことにも加担させられており、とあるきっかけで「このままでいいのか?」と正義との狭間で揺れ動くようになります。

結構好みの作風なはずなんですけど、全体的に盛り上がりに欠け、クライマックスを除き割と退屈な映画だったなぁと。
元ボクサーとか現役ボクサーが出てくるし、ギャングが街を牛耳る世界観なのでもっと暴れ狂ってほしかったというのが本心。

まぁストーリーを今回知れたので、もう一度観たら噛み締めるように細かいシーンなどの意味なども考えて好きになれる気もします。
それにしても若かりしマーロン・ブランドはカッコいいですね。『ゴッドファーザー』のような老年期しか知らない私にとっては収穫でした。

※2021年自宅鑑賞159本目
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