shikibu

水の娘のshikibuのレビュー・感想・評価

水の娘(1924年製作の映画)
3.5
ジャンルノワールの長編第1作で、サイレント映画。
田舎ののどかな河川をすすんでいく船と少女から物語ははじまる。
冒頭の少女の叔父が長い船上を逆走していくのをとらえたショットからして素晴らしい。
叔父に強姦されそうになる時や、町民に襲われる時の過激ともいえるカットバック。
燃える干草やジプシーの家とその火が反射し、浮かび上がる町民の顔の怖さ。
闇に逃げていくジプシー。
そして、鮮烈なのは中盤の少女が見る夢。さまざまなトリックが盛り込まれてるが、森の中を白馬にのった男女が駆けるシーンはおよそその90年後のアンジェリカの微笑みを思い起こしたり、、
枯れ木が生えてる荒野を少女が向こうに走っていくショットの映像感覚の鋭さ。
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