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白鯨のShoMのレビュー・感想・評価

白鯨(1956年製作の映画)
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『オルカ』からの流れで鑑賞。海の男たちが畏れる白鯨"モービー・ディック"と、打倒白鯨に怪気炎を吐くエイハブ船長の闘いを描く。胸熱くする海洋冒険ロマンではなく、全体的に沈鬱な空気。

1956年の映画のため技術的にどうしても粗が見えるが、逆に今日見るとその粗が不思議な効果を生む。白鯨を見つけ「悪魔め」と口にするエイハブ船長に青い影がかかっている。これは合成の青味が残ってしまっているのだけど、その前に登場した「セントエルモの火」、エイハブの狂気と呼応してどこか不思議な雰囲気を与える。

顔の傷痕や白髪の生え方がブラックジャックみたいな、グレゴリー・ペック=エイハブ船長の吹替は城達也。「エエ声」とか「イケボ」とかとおだてられてる人は一度この人の声を聞いて欲しい。
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