Hoshiduru

主人公は僕だったのHoshiduruのレビュー・感想・評価

主人公は僕だった(2006年製作の映画)
3.2
昔からずっと、今でもたまにやる、好みの妄想の設定。「自分は誰かの意思の元に動いているのでは」という、言うなれば「神様のレシピ」論はひどく絶望的で、同時に自分の運命を自分で裁量しようとすることの責任から逃れようとしているかも、とも思っている。

ハロルドは「自分の意思」というものを漠然と疑うことなく信じていた頃から、結局は「数」に支配されているんだよね、だから支配者が変わっただけともとれる。

ただ、明確に支配者が干渉している様を見せられるから、彼はそれに抗うということができる、だけなんだよね単純に。だって、結局物語を動かしているのはハロルドなのだから。筋書きと違う行動をすれば、物語は動き出さないだけ。結末はなにひとつ変わらなかったはずなのだ。

なんかもっとうまく膨らませられたらなあって思いながら見ちゃったけど、私もここからもっといい展開は思いつきませんでした。作者と登場人物が、同じ世界に生きてご都合主義かよみたいなことも起きるけど、それは登場人物が作者の頭の中でしかないからだな、という感じで割と◯です。
作者の意識にある人間が、登場人物の意識の中にもある。

あ、あとエマトンプソンがヘビースモーカーのちょっと…な作家やるのがうますぎた。やっぱすごいよなあと思います