スプリングス

カメレオンマンのスプリングスのレビュー・感想・評価

カメレオンマン(1983年製作の映画)
4.0
〈/自分の色を失くした男/〉

【Plot Summary】
人と話を合わせるのが僕の特技だ。
『白鯨』は読んでないけど話を合わせる為に読んだと言う。
医者じゃないけど話を合わせる為に医者になる。
黒人じゃないけど話を合わせる為に黒人になる。
上流階級の生まれじゃないけど話を合わせる為に貴族になる。
音楽は出来ないけど話を合わせる為にミュージシャンになる。
哲学者じゃないけど話を合わせる為に哲学者になる。
太ってないけど話を合わせる為に太る。
話を合わせる為に。
皆に馴染む為に。
そうしていくうちに、
───僕は《ぼく》を見失った。

【Review】
初ウディ・アレン!!!!
って言おうとしたけど既に僕は「ブルージャスミン」を鑑賞していたなぁと思い出してギリギリで踏み止まり、でもまあレビューあげてないから良いかと開き直ってやっぱり言わせていただきます。
『初ウディ・アレン!!!!』
(↑ただただ言いたかっただけ)
授業での鑑賞です。
今作は僕の好物、モキュメンタリー(ノンフィクションを装ったフィクション)でした( ´▽`)。
モキュメンタリーといえばPOVというイメージを持っていたのですが、今作は『第9地区』のようなテレビ番組っぽい作りになってましたね。(雰囲気は180度違いますが、笑)
先生が『未だにどうやって撮ったのか分からない箇所がある』と紹介するだけあって、凄く楽しくて壮大な映画でした。。
...話を合わせる為に自分を変えるって、実はみんな経験してることなんじゃないかなと、観終えて思いましたね。
《ある漫画》が流行っていたら話を合わせる為に自分もその漫画を読み、《ある音楽》が流行っていたら話を合わせる為に自分もその曲を聴く。
《ジェイボード》が流行れば買ってもらい、《ポケモンGO》が流行ればインストールし...と、僕らの行動は結局他人と話を合わせる為に行われているのではないでしょうか。
もっと自分の意思を尊重・優先していただくためにも、今作は様々な方に観てもらいたいです。。

【digression】
と言いながら僕もハンドスピナーの流行に乗ってしまった人間なので人のことを言える立場ではないんですけどね、笑。
(まあ...ガチャガチャ(200円)なんですがね ^_^; )
安物の割によく回るので気に入ってます(°▽°)
(1000円越えのハンドスピナーとか...手が出せねぇ〜)