あまんだ

ペパーミント・キャンディーのあまんだのレビュー・感想・評価

4.2
「人生」。
河原でピクニックをする中年の集団。
そこに乱入する、何故か場違いにスーツ姿の男性。人々は怪訝な顔で男性を見るが、良く見れば、20年前の工場勤め仲間ヨンホではないか。しかし、昔の彼とは様子が丸っきり変わっている。
奇行を繰り返すヨンホ。呆れる仲間たち。やがてヨンホは迫りくる列車に向かい合い…。
ここから、数年毎に過去に遡り、何故ヨンホが今の様な状態になったかが紐解かれていく。何故、今、落ちぶれているのか、何故初恋の人に背を向けたのか、徐々に解き明かされていく様がシンプルでありながら切ない。
一番古い記憶。全てが輝いていた日の涙。
死ぬ間際の涙と、青年の時の涙の意味は真逆であり、物語の途中での問いかけ、「人生は美しいと思うか?」が、自然と浮かぶ。

映画も素晴らしいのだが、主演のソル·ギョング
。20代から40代を恐らく演じてるのだが、ちゃんとその年代に見える!別に老けメイクをしているとかではないのに。疲れ果てた40代に、そして、まあ、老け顔ではあるが、心の柔らかさが滲み出る20代に。何がどうなってるのか凄いな、この人。
あまんだ

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