タカミ

ペパーミント・キャンディーのタカミのレビュー・感想・評価

4.0
韓国現代史を背景に1人の男性の20年間を描いた人間ドラマ。
私のベスト映画『オアシス』のイ・チャンドン監督が1999年に手がけた作品。
列車自殺から過去を遡るエピソード6話。
ソンホが遡った人生は、裏韓国とも言える。
人生はままならない。
けれど自分の人生は自分が舵をとらないと。
放棄して流され生きると、望んでもいない場所に辿り着いてしまう。
何が幸せかは言えないものだが、望んでもいない場所というのは明らかに幸せではなかった。(劇中)
自分の人生を顧みながら考える作品。
観終わった後もう一度最初から観ると繋がりがよく分かり上手く出来ていると感心。
イ・チャンドン監督を悲劇の名手と呼ぶ人がいて本当にそうだと思う。
悲しみが寄り添ってくれる。
私たちへのレクイエム。
タカミ

タカミ