「オアシス」が良かったので同監督、同俳優起用のこの映画も観てみたけど、一人の絶望した男の半生を振り返っていくという時間遡りストーリーであまり私には引っかからなかった。
自殺したいほどの絶望人生を振り返っていくのだけど、結局兵役時代に巻き込まれた事件のトラウマが全ての始まりだったかのようなオチに見えてしまい、あれさえなければ幸せだった、あれさえなければユニムと結ばれた、あれさえなければ荒くれた人生にならなかった、みたいなちょっと陳腐な話の印象。それを強化するような冒頭の叫び「戻りたい」「帰りたい」。
何かのせいにできない閉塞感からの絶望や投げやりな人生なら共感できたかもしれないけど、戻りたいポイントがハッキリ描かれていてその頃は幸せでしたみたいなストーリーは好きじゃないんだな。
たらればにすがるような人生ストーリーはどうでもいいわ、となってしまう。
ソル・ギョングの演技だけはさすがだったけど。
