えふい

ロボットのえふいのレビュー・感想・評価

ロボット(2010年製作の映画)
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B級というにはあまりにもカネ使いすぎで、しかし傑作というにはあまりにもハチャメチャで、つまるところ測定不能。
感情がないゆえのオフビートギャグはAIモノの定番だが、本作はその「感情」そのものが一応テーマになっている。一応というのは、テーマとか無粋なことを考えるのもバカらしくなるほどにごった煮の映画になっているからで、コレに37億の製作費を与えてゴーサインを出してしまうのだから、インドの映画業界とはなんとも懐が深いんだなぁと感心してしまう。しかし完全なイロモノかと思いきや、ラストにチッティが語る言葉などはなかなかに含蓄がある。
インド映画お馴染みのダンスシーンも、ポップス調のものからテクノ、はてはマチュピチュにまで至り、そのギラギラした絵面も相俟って観ている側はすっかり世界観に飲み込まれてしまう。
そして極めつけのアクションシーン。面白けりゃCGだろうが関係ねぇ!とばかりにアイディア満載、エンターテイメントかくあるべし。

コメディからスリラー、アクションまでとにかく満漢全席。邦画でもハリウッド映画でも、この感覚はそうそう味わえまい。友人を巻き込んで酒でも囲いながら、3時間のめくるめくインド旅行を味わってみてはいかがだろうか。
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