Sankawa7

麦秋のSankawa7のレビュー・感想・評価

麦秋(1951年製作の映画)
4.1
小津安二郎作品フォロー

アマプラレコメンにて。

原節子主演、偉大なるマンネリズムと言われた原節子の嫁に行け❗️話と古き良き大家族の離散を描く。

東京物語の一年前、メンバーシャッフル的で、笠智衆が若い版で原節子の兄、東山千栄子は母親役のまま。杉村春子は笠智衆の医者としての部下の母。

東京物語のように老いがメインテーマでなく、嫁入りにより巣立つ原節子を巡る騒動がメイン。

40歳の独身会社常務か、子持ちやもめの身近にいる貧乏医師かの究極の選択⁉️

原節子は丸の内の会社の専務秘書がとても似合う。専務役は関口宏父の佐野周二。
原節子の友達役の新橋の料亭の娘の淡島千景が可愛くてビックリ。

まだ、鉄道の看板などが和製英語でなく本物の英語だったりするのでまだ占領下だったりするのを実感。

鎌倉の旧家の絵がとても良い。籠の中のカナリアが原節子の立場を象徴する。

老人をおちょくる子供たち、家族同士も半分敬語なので人間関係が分かりにくいんだが、失われた昭和の良さを感じた。

ケーキ🎂900円て、さほど今と変わらない。どんだけデフレなんだよ❗️と悲しくなる。

鎌倉の砂浜からの、タイトルにもなった麦秋揺れる大和に隠居した両親の描写でのエンディングは最高だった。
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