ユウイチロウ

麦秋のユウイチロウのレビュー・感想・評価

麦秋(1951年製作の映画)
5.0
なんかもうね、美しすぎて終始ため息をついてた気がする。一家団欒の時のオルゴールのBGM、認知症のおじいちゃん?のセリフを繰り返すとこ、フランス語にも聞こえなくはないおしゃれすぎる秋田弁とか…はあ…
紀子三部作全てを見て、今回はスライダーが結構使われてるのが驚いた。でもそれがまた良かった、映像だけで言ったら一番好みだったかも。
小津安二郎は結婚もせず、男と遊んでばっかだったらしいけど、この映画を観て、彼はすごく女性を(っていうか原節子を?)尊敬してたんじゃないかなぁと思った。本当に幸せを考えてる人だと思う。別に恋愛結婚が一番幸せってわけじゃないし、お見合いが一番な訳でもない。家族がずっと一緒にいるのがベストってわけでもない、ということを最後の会話は意味してるんじゃないかなと。
小津安二郎の映画は本当に想像させられるし、観終わった後に感想を書きたくなる。本当にすごいなと思う…今まではラースフォントリアーとかグザヴィエみたいな感情めっちゃ揺さぶってくる系が大好きだったけど、それ以上に力を持った作品なんじゃないかなと思う。
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