カルダモン

パラサイトのカルダモンのレビュー・感想・評価

パラサイト(1998年製作の映画)
3.8
たまたまCSの映画チャンネルでやっていたロドリゲス兄貴によるパラサイト(原題はまったく違うけどな)。ついつい手が伸びてしまうのは悲しい性。何とは言いませんけれど、このタイミングで放送ラインナップに入れてくる態度は尊敬に値します。

本作は乗っ取られ系&学園モノでありまして、ご覧頂くまでもなく、パラサイトされてしまった人間相手に青年男女が立ち向かっていくという、至極真っ当な青春パラサイトムービーでございます。むしろ期待を裏切らないハードルの低さは評価されるべきでしょうね。
とはいえ本作は撃退方法が少し変わっておりまして、徐々に目が離せなくなること請け合いです。その撃退方法とは、脱水効果のある粉状のヤクブツを振りかける、もしくは注入、吸引させる、というものでして、感覚としては殺虫剤が近いでしょうか。さらには既に乗っ取られてしまったヤツをあぶり出すために、ヤクの吸引を仲間内全員に強制するという不届きな場面も必見。見事にラリってみんなでゲラゲラ笑いだす始末。本当にアホかと。

肝心のクリーチャーは皮膚と肉の間を幼虫が這い回るようなグロ表現であったり、触手がウニョウニョのたくっている様子など要所要所にロドリゲス風味が香る一品でございました。90年代末の垢抜けないCG使い含め、ダサい雰囲気込みで決して嫌いにはなれません。

真面目にいうと、大人未満である青年たち、学園ヒエラルキー、管理社会、集団心理、などなどティーンに渦巻く心情のメタファー(適当)