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レッド・バイオリンのfujiponsaiのレビュー・感想・評価

レッド・バイオリン(1998年製作の映画)
3.5
バイオリン職人の出産を間近に控えた妻が、召使いの女性にタロットカード占いをしてもらう冒頭から物語は始まります。
仕事に夢中のバイオリン職人は、生まれてくる子供のためにバイオリンを作っている。世界中に音楽をもたらすんだと信じて。

バイオリン職人の情念の込められたバイオリンはまさに世界を駆け抜けていきます。孤児院の少年、オックスフォードの音楽家、上海の女性から音楽教師、そしてモントリオール。

2時間という時間はバイオリンの旅に魅入られている間にあっという間に過ぎていきました。物語はテンポも良く、バイオリンが主役なだけあっても音楽が魅力的。

異なる土地、異なる言葉、異なる人生を送る人たちに唯一共通するレッド・バイオリン。このバイオリンと共にいた時間をスナップショットのように切り取って物語は進んでいくので群像劇などを好きな人は特に楽しめるかなと思います。
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