GaPTooth

國民の創生のGaPToothのネタバレレビュー・内容・結末

國民の創生(1915年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

原題:The Birth of a Nation

序文:
戦争のもたらす被害を目の当たりにすることで、その愚かさに気づくことを心から望む。

第一部:
アフリカ民族の入国によりアメリカ分裂の種が撒かれた。※黒人のせいだとは言っていない※
19世紀。奴隷制度廃止を叫ぶ声が聞こえ始める。
1860年。オースティン・ストーンマン議員は、国政に向けて勢力を強めていた。

ストーンマン家(北部:ワシントン在住)
家長オースティン
娘エルシー
長男フィル
次男→南北戦争で戦死

キャメロン家(南部:ピードモント在住)
家長キャメロン氏

長男ベン
次男→南北戦争で戦死
三男→南北戦争で戦死
長女マーガレット
次女→ガスに襲われて崖から落ちる

ストーンマン家の兄弟が、親友であるベンの家(キャメロン家)訪問する。
恋に堕ちるフィル・ストーンマンとマーガレット・キャメロン。

1781年。コーンウォリス伯爵の降伏によりアメリカ独立。
北部と南部での対立が深まりつつある中、サムナー上院議員とストーンマンの会談。
リンカーン大統領が「布告書」に署名し7万5000人の義勇兵が召集された。
リンカーンは連邦統治を進めるために大統領室から志願兵を募った。
出典:ヘイとニコレイ「リンカーンの伝記」

南北戦争。

ストーンマン兄弟が北軍に加わる。
キャメロン家のベンは南軍に加わる。

第一次ブルランの戦いの後、勝利した南部では南軍兵士たちの祝賀会が開かれた。
南部連合の旗を掲げた兵士たちは意気揚々と戦地に向かう。

2年半後。ベンは戦地で妹からの手紙を受けとる。ベンもまた返信する。
サウスカロライナでは初の"黒人連隊"が組織されたが、黒人連隊が敵意を向けたのは南部の富裕層だった。当然キャメロン家も急襲されたが、連合軍の介入によって救出された。

戦闘地の前線で親友同士が互いに敵として再会するという悲劇も起きた。

ストーンマン家のエルシーはワシントンの軍事病院で看護師として働いていた。

南北戦争は北軍優勢で展開され、北軍勝利で終結。

重傷を負ったベン・キャメロンはワシントンの軍事病院へ収容され、写真越に一目惚れしていたエルシーに出逢う。

1865年4月9日午後。アポマトックスにおいて、リー将軍率いる南軍がグラント将軍の前に降伏する。関係者がウィルマー・マクリーン邸に集まり降伏条件に関する話し合いがもたれた。
出典:ポーター大佐著「グラント将軍の回顧録」

南軍の敗北により州権主義が終わった。
ダニエル・ウェブスターはアメリカ国民に『我が国の自由と団結は今もこれからも永遠に不滅である』と宣言。

同日。ベンは恩赦され故郷へ帰る。
キャメロン家は長男ベンの帰郷を大歓迎。

「南部の指導者は処刑し、南部を北部の支配下に置くべきだ」という急進派の意見を退けた穏健派のリンカーンは「平等に扱う」との方針で南部の建て直しにかかる。

1865年4月14日の夜。フォード劇場。
午後10時13分。3幕の第2場面。
ジョン・W・ブースによってリンカーンが暗殺される。
穏健派のリンカーンの死は南部の人々に悲壮感を漂わせることともなった。
出典:ヘイとニコレイ「リンカーンの伝記」

第二部:「国家再生」
初めに『描かれているのは南北戦争後の再建期の記録である。決して人種意識を反映したものではない』という注釈と、ウッドロー・ウィルソン大統領の『自分たちの権利を守り南部を救うためにクー・クラックス・クラン(KKK)を結成した』という言葉が引用されている。

アメリカの司令塔はワシントンからキャピタル・ヒルのストーンマン家に移った。
オースティン・ストーンマンは、黒人差別を完全に撤廃する姿勢を示したが、サムナー上院議員は黒人の権利を限定すべきだと考えていた。

黒人の指導者である混血児サイラス・リンチの存在が試金石の役割を果たす。
ストーンマンは「リンチを象徴に掲げて黒人の平等化を推し進めていこう」と宣言しリンチを南部に送ったのだ。

リンチがピードモントの本部に到着。
多くの黒人からは歓迎されたが、キャメロン家のベンはリンチを受け入れがたく感じている。
北部からの配給(衣料等)を受け取った南部の黒人たちは"恩を仇で返す"。
リンチの行ったことは黒人の平等化ではなく、黒人による白人への蛮行を引き起こした。

ここへきてリンチが恩人であるストーンマンだけでなく、仲間の黒人たちのことも裏切る行為に出る。悪事を働き、国家支配を企てていたのだ。

ユニオン・リーグの決起集会。
掲げられた議題は「黒人平等を」「権利と政治そして結婚の平等を」さらに選挙権を求める投票もおこなわれる。

選挙の結果、ナント!サイラス・リンチは副知事に当選した。権力への第一歩。

ベンは黒人による非道な行いを訴えるが、黒人の判事と賠償員により審判され判決は白人に不利なものとなった。

さらに黒人たちはユニオン・リーグに従わない黒人を罰することまでしてしまう。見せしめのために縛り上げて木に吊るし棒で殴打し、止めようとした者を射殺💥=🔫

1871年の会期は混乱を極めた。
下院を支配するのは101名の黒人とわずか23名の白人。まさに黒人支配である。
[1870年におけるサウスカロライナ州の下院会議場の再現映像]
※南部再建期の歴史的事件である
酒を持ち込み飲む黒人。
飲食をしながらヤジを飛ばす黒人。
靴を履かずに素足を机に投げ出す黒人。
自由奔放に発言する黒人。
黒人の役人への敬礼を白人だけに義務付ける法案や、白人と黒人の結婚の自由法案が持ち出されるが、少数派の白人にはなす術もなく可決された。

ならず者の黒人ガスがキャメロン家の娘に目を留めた。嫌がる妹の姿を見たベンは、ガスに「妹に近づくな」と命令するが、リンチが間に入りガスの援護をする。

こうした黒人による理不尽な白人差別が横行し被害が増大、しかも悪事を働く黒人を訴えても裁くのは黒人だから無罪放免。いつしか南部の人々の間に絶望感が広がっていった。

事態の解決に思い悩むベンは、ある時、黒人の子供たちに追いかけられていた白人の子供たちが白い布を被って黒人の子供たちを追い払うのをみて閃いた💡!

これがクー・クラックス・クランの誕生となる。彼らKKKが南部を黒人支配から救ったのは歴史の事実だ。秩序を乱す黒人に警告を発するために出動するKKK。

リンチを支援する黒人らが武器を持たないKKKを待ち伏せし、いきなり銃をぶっ放した。それまでKKKは悪を行う黒人に警告しかしておらず銃を持つことも使うこともしていない。そんなKKKをいきなり銃殺した黒人たち..."歴史の事実"として受け入れるべきだと思う。

「黒人の力で南部の白人を支配するのだ」だなんて怖い怖い((( ;゚Д゚)))平和でも平等でもないよね。

1人で泉に出かける娘の後を密かにガスが追う。リスの巣を見つけて夢中になる娘に突然現れたガスが求婚する。嫌がる娘を執拗に追うガス。恐怖のあまりパニックになった娘はガスから逃げ惑ううちに崖っぷちに!もう逃げ場はない!落ちちゃった(;-ω-)アーァ...ベンが見つけた時には虫の息。
妹が殺されたわけだからね。ベンの憤怒が黒人へと向かうのは当然。

殺人者ガスは黒人たちに匿われる。
ガスを捜索していた白人たちが無惨にも黒人によって射殺される事件に発展。
KKKによってガスに対する裁判が行われ、リンチの家の玄関先にガスの遺体と「黒人や北部出身者への挑戦状」が置かれた。

翌朝。ガスの遺体と挑戦状を見たリンチは直ぐに黒人兵士を召集し応戦体制に入る。
ストーンマンは事態の収拾をリンチに任せて自分は安全な場所へ移動する。

リンチら黒人が目指したのは「黒人が南部の白人を支配すること。そのためには殺人も厭わない」
KKKが目指したのは「すべての黒人の武装解除。決して血は流さない」
当時のKKKは、残虐な黒人から南部を守った正義の集団だったといえる。

北部の政策によってキャメロン氏が逮捕される。キャメロン氏も黒人に娘は殺された上にでっち上げの罪で理不尽に逮捕されて晒し者にされるなんて踏んだり蹴ったりだな。

ここから先のリンチを中心とする黒人たちの悪行は吐き気がして観てられん。まあ観たけど。黒人だからとか、人種差別とかじゃなくてさ(怒)レイプとか監禁とか無差別殺人とか犯罪は人間としてダメじゃろう(ノ-_-)ノ~┻━┻テイッ!

暴徒化した黒人から南部の平和と秩序を守るためにKKKが立ち上がるって構図。

黒人の武装解除。
KKKのパレード。

戦争は2度と起きてはならない。
平和な国になることを何より望んでいる。

🎶Goin' Home🎶「新世界」より
黒人霊歌または死後に救済された魂が赴く場所。

長いが見応えはあった。
GaPTooth

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