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國民の創生のmhのレビュー・感想・評価

國民の創生(1915年製作の映画)
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アメリカ初の長編映画はKKK正当化ムービー。
いうてもちょっと右かなぁくらいなんでしょうという予想をくつがえす思いっきりの右で、KKK団の正当化以外にテーマはないというやべーしろもの。
黒人に人権を与えてみたら、こんなふうになりましたというくだりが「忠実に再現しました」という但し書きつきで、何度か繰り返される。
異人種間結婚がとんでもない禁忌だったころだったせいか、白人女性に結婚を迫る黒人男性というプロットがクライマックスに重ねてあった。
暗に、黒人の恐ろしさと、貞操の危機を示してるんだろうけど、表層は「ほらほら逃げないとおれなんかと結婚しちゃうぞー」という状況で笑える。
1871年にテロ集団と認定してKKK団を解散させたアメリカ政府すごいけど、この映画の大ヒットしたことや、それを受けてKKK団がふたたび息を吹き返したとか、逆の意味ですごかった。
いまも世界中で続いている、愛国者、民族主義者たちの戦いがこんな昔から繰り返されてきたことを再確認できるのは意味のあること。
撮影技術の刷新みたいなことは、ググればいいね。
つっても、レイシストはあかんでしょというひとことで、すべての話は終わりになってしまうので、当時も今も、レイシストはあかんのです。
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