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國民の創生のよのレビュー・感想・評価

國民の創生(1915年製作の映画)
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この作品以前に撮られた10分程度の映画を観た直後だったので、この作品が(技術的に)現代にも通づる「映画然」としていることにとても驚きました。場面の切り替わりも自然だし、何より淡白さを感じさせません。

黒人=諸悪の根源の図式が一貫していて、分断された国民を再び引き合せる「共通の敵」としての役割を担わせているため、グリフィスの描きたい「アメリカの復活」は非常に明快かつスリリングなものとして仕上がっています。

ただし、あくまで創作である旨を強調すればよかったものの、劇中で歴史考証を徹底し、史実を忠実に再現したと念押ししてしまったのがとにかくまずかった。これでKKKが復活してしまったのが本当に救えない...。

少しだけ、スパイク・リーの『ブラック・クランズマン』を見返したくなりました。
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