高矢

ディア・ドクターの高矢のネタバレレビュー・内容・結末

ディア・ドクター(2009年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます


西川監督の優しい、厳しい眼差しがしっかりと作り込んだ世界観。

鶴瓶がすごく良い味を出している。
ヘラッと笑って適当言いながら、裏では思い悩んでる薄毛のおっさん。こんな人どこにでもいる。だけど観終わった後は「鶴瓶しかこの役はできない」って感じてしまう。
ガッツリ演技派の俳優で固められたキャスティングにあって、主役1人だけが異質な「本来俳優ではない人間」。その違和感が気づけば本軸の設定と自然に重なってて。

偽医者を本物に仕立てたのは村の方で、だけど偽医者とわかった瞬間、村の人たちは手のひらを返したような対応。それが妙にリアルで怖い。結局代わりがいればいいのか、でも伊野がいたときの村はあんなに幸せそうだったじゃないか。医者って何なんだ。医者を求めてる僕らは、一体何なんだ。
高矢

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