こういった雰囲気の作品が好き。
普通なら交わるはずのない2人の運命が、交わり生じる化学反応。
一方は決して不幸ではないが恵まれない環境の下で生きる黒人少年。
もう一方は小説家として世に出したたった一つの作品でその名を轟かせるも、ある理由で隠居生活を送る老人。
その関係性は決して公平なものではなかったけれど、必ずしも一方が与え一方が授かるものでなく、互いに学び気づかせてくれる。
そして文学の学者たちは、そこに刻まれる文章と行間から作者の意図を見出そうとするが、時にはその行為は浅はかであることもある。
しんみり沁みる作品。
こういった小説に出てくるような出会いに憧れる。