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八月の鯨のEのレビュー・感想・評価

八月の鯨(1987年製作の映画)
4.0
渋谷にあるバー「八月の鯨」に先月行きまして、その流れで。。

この前に見た、『8月の家族たち』は明らかにこの映画の影響を受けていますね。季節やタイトルもそうですけど、老いた女性の、卑屈でいて、女であることを忘れられない諦めの悪さといいますか、芯の強さが克明に描かれていて。どちらもいい作品です。

この作品によく描かれる海岸は、透き通るようなコバルトブルー。。とはいかず、切立つ断崖やコケがゆらゆら波打ち際まで流れてくるような、決して美しいとはいえない海岸です。

でもそんな100%の純度でない風景が、この映画にはとても似合っています。きっと自分が年老いて、これまでの人生を回顧したときは、ちっちゃな後悔や、もどかしさを少なからず感じていると思う。でもそんな100%じゃない、少しぐらい不純物の浮いている人生のほうがよっぽど美しいでしょ。