ボンドレイク

わらの犬のボンドレイクのレビュー・感想・評価

わらの犬(1971年製作の映画)
4.6
 圧 巻 。心臓の高鳴り が止まらないわ!!

 はこびる不愉快さ!高揚感と乾きまくったカタルシスッ...!むき出しにされる暴力本能!
 いやぁ、やっぱ最高よ。

 舞台となっている 閉鎖的な 田舎集落の不穏な空気がまったく薄れることなく、高い純度を保ったまま 私達の もとへ 流れ込んできます。

 そして、その空気感のなかで 繰り広げられるのが これまた 生理的嫌悪感を催すような チンピラや老害 による 下劣な“会話攻撃”、性欲攻撃、暴力。

 この空間へ入り込み トンデモ体験 をするのがダスティン・ホフマンさん演じる 数学者の 主人公 、と その 奔放なワイフ。
 そして よりによってこの 主人公が 争いごと嫌い、暴力嫌い なのですわよぉ。 おまけに 我が強いっ!

 モラルの無い劣等暴力人間ども! と 都会から来た暴力嫌いの数学者!

 害虫が身体中を這い回る感覚が じりじり と 時間をかけて 続き、 精神を犯してゆく。

 おかしいほどに時間をかけて じりじりと...

 溜まりに溜まる 屈辱の怒り、ストレス。

 その先に待っているのがっ...

 圧巻な 、驚異的な、もはや感動的な、倍返し劇であったとッ。

 溜め置きの 熱した油を 害虫どもに 注いで くれてやれ! と。

 こうなったら もう、とにかく 高鳴った心臓は その動きを保ったまま 退治に付き合わされますわ。

 いやぁぁ、涙が出ますわね。

 映画が終わったあとも 衝撃的な 光景が 脳裏から消えることはなく、自身を含む人間性について 頭を悩まし、炎々たる わらの犬地獄へ いざなわれること間違いなしっ。
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