長谷川一夫主演
午前10時の映画祭にて。
今年のシーズンで今のところ一番の不入りでしたけど、観て「良かった」と思う作品です。
江戸時代のある紙問屋が舞台で。
店の主人と、その嫁。店の手代の茂兵衛と、店の奉公人のお玉。
刀を差す程認められてる商人の大経師の主人は、ワンマンな方針でケチ。
嫁の兄と言う人は、お金にルーズで借金を妹に無心する。困った嫁は、手代の茂兵衛に相談、茂兵衛もお金を工面しようとするが、主人に怒られ納屋の中で謹慎に。その夜、茂兵衛と主人の嫁が、偶然に一緒にいるところを、他の人に見つかり、思わず二人は逃亡・・。
この時代、結構モラル的な風潮で、社会のルールを重んじていて、特に不倫とかは見つかると市中引回しで貼り付け獄門に。
そんな時代に、最初はアクシデントの逃亡から、自身の気持ちに忠実な恋愛に目覚め、行けるとこまで添い遂げる二人が素晴らしくも切ないです。
古い作品なんですが、「間」が絶妙で、話の展開にハラハラしたり、主人や回りの人が、だんだん悪役に見えて来るうねりが面白かったですね。