数ヶ月前、漫画を書いている友人と映画の話をしていて、劇場版ポケモンで何が好きかという話題になった。
彼は、隣で馬鹿の一つ覚えの様にミュウツーの逆襲と連呼する僕を尻目に、
だいたい面白い。
子供騙しと子供向けは違って劇場版のポケモンは子供向けの映画。
と言っていた。
その時は、ほおー、やっぱり物語を作る人間はポケモンにも一家言持っているものだなー。
と、我ながら間抜けな顔をして感心していた。
それから数ヶ月、そんな事は綺麗さっぱり忘れてなんとなく観た本作。
観ながら彼の言葉を思い出す。
子供騙しと子供向けは違う。
なるほど、確かにそうだな、と氷解。
子供騙しは、大人なら容易に見抜ける稚拙な嘘を含む物。
逆に子供向けは、大人になっても真実味のある重要な事を、子供でもわかるように平易に噛み砕いた物。
大人が見てもハッとさせられる何かがある。
その意味で、トイストーリーはやっぱり子供向けの名作だなー、と久々に見て思った。
一個のガラクタが空を飛ぼうなんて考えれば、猿猴捉月。
カッコつけながら地に落ちるだけ。
それでもみんなで力を合わせれば、無限の彼方にも行けるはず。
持つべきものは、友達だ。