マヒロ

ダーク・スターのマヒロのレビュー・感想・評価

ダーク・スター(1974年製作の映画)
4.0
ジョン・カーペンター監督のデビュー作。"考えるコンピュータによる反乱"という『2001年宇宙の旅』のような要素や、"逃げ場のない空間でのエイリアンとの戦闘"という、後の『エイリアン』に通づるような展開(脚本は同じダン・オバノン!)をみせながら、この『ダークスター』は、それらの映画とは全く違う、シリアス度0パーセント・ノンビリ度120パーセントの世界一ユルいSF映画だった!

SFらしからぬカントリー・ミュージックが流れ出す幕開けからして何となく牧歌的な雰囲気が漂うけど、自分の任務に飽き飽きしていてどうにもボンヤリした登場人物たち、どう考えてもビーチボールに足を貼り付けただけのエイリアンとののほほんとした追いかけっこ、無駄に長すぎるエレベーターでの一件、死んでるはずが結構元気な船長に、クライマックスでは命令を無視して爆発しようとする爆弾を必死で説得するシーンが延々と続くのみと、全編にわたって脱力感溢れる演出が連発される。

この独特の間延び感、同監督の『ゼイリブ』や、危機的状況で遊んじゃうロメロ版『ゾンビ』、果ては『ビッグ・リボウスキ』や『インヒアレント・ヴァイス』なんかの映画にも通づるものがあって、これらの映画が好きな人には是非観てほしいな。そうでなくても、カーペンター流の最高にダサくて最高にバカバカしくて最高にカッコいいラストシーンだけでも、見る価値あると思います。マジで。

(2015.231)