おそらく唯一であろう山城新伍主演の任侠映画。いや、正しくは東映ポルノの任侠映画バージョンか。
これまで任侠映画の脚本や監督ばかりだった鈴木則文が、東映ポルノにかかりっきりになる手始めの一作でもあって、随所にそのコメディセンスが光っている。ギャグの質が陽性でカラッとしてて、いま見ても普通に面白いのがすごいよね。
不良番長シリーズとか、「昭和残侠伝 死んで貰います(1970)」からの引用とか、このころの東映東京撮影所作品に多い、セルフパロディ・メタネタもてんこもりで、東映くくりで追っかけてるひとのご褒美みたいになってる。
できそこないの高倉健みたいな、潮健児が殴り込みに行くくだりで笑わないひとはいないと思う。
東映ポルノには触れないでおこうと思ってるんだけど、こんなのりだったら、楽しいんだろうね。
面白かった!