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名探偵コナン 世紀末の魔術師のRのレビュー・感想・評価

2.3
とあるガキンチョから、コナンの映画おもしろいから見てみて!と言われて見てみた。てわけで、初コナン…。楽しめたかと問われると、正直全然…。これ、多分、小さい頃からずっとコナン見てて、思い入れがある人だからこそ楽しめる作品なんじゃないかなーと。その点、やっぱしんちゃんはすごいな。コナンは画の感じがそもそもちょっと苦手やねけど、それは置いといて。まず、当然ミステリーの解決はいちばんのポイントで、本作はロマノフ王朝の秘宝、インペリアル・イースターエッグを、数人の人たちが手にしようと狙ってて、厳重な警護にも関わらず、それを怪盗キッドに盗まれてしまう。しかし!キッドはエッグを携えて空中飛行中、スコーピオンと呼ばれる謎の盗人に撃ち落とされ、エッグを奪われてしまう。果たして、コナン達はエッグを取り返すことができるのか、そして、スコーピオンとは一体何者なのか⁈ という流れなんやけど、ストーリー内で起こることがぜんぶあんまりにも非現実的なため、どこまでを推理可能な範囲として考えを巡らしたらいいのか、まったくわからないという問題がある。幼児期からコナンに触れてきた人たちには、ここまでは起こり得るラインだ、という感覚が染みついているのかもしれないが、いちげんさんにはちとキツい。何かもうどーでもええわってなってしまう。まさか、テキトーな推理披露を、完全に受動的に、わーすごいねーコナンくーん、と楽しむだけ…?とも思ってしまったのだが…。このへんはコナン上級者に訊いてみるしかあるまい。あと、価値観の設定もよくわからん。そんな大切なエッグを普通に素手で持ったりしていいの? ちょっと部品が外れたりしていいもんのなの? とか。計り知れない。そして、圧倒的にこれが問題なのでは?と思ったのが、知的好奇心がだんだん冷めていく一方、感情的にはどうかというと、全然エモーショナルなドラマもない。最後、コナンの正体がバレるかもってネタで、ちょっとだけうるうるしてる蘭が出てくるくらいで、それにしたところで、うーん、ちっとも心動かねー。だから、きっとコナン経験がもっといるんだろうなと思った。我々世代はドラえもんが存在として大きかったけど、あれもキャラに対する愛がなかったとしたら、何でもできるからどうにでもなるやんって思えてしまう可能性もあるし、ドラマの胸熱性もキャラに対する思い入れがあるからこそなのかも、と考えられる。という意味で、今度ドラちゃんを見直してみようかな。そう考えてもやっぱしんちゃんはやるなー。ギャグもオモロイし。本作はギャグもおもんない。とはいえ、もし、このコナンはいちげんさんでも楽しめるよ!っていうのがあれば、どなたか是非ともオススメ頂きたい。結果面白くなかったとしても、映画を見るという行為自体が好きなので、気にしません。
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