nam

TIME/タイムのnamのレビュー・感想・評価

TIME/タイム(2011年製作の映画)
3.3
「設定を活かしきれず残念、、寿命=通過な社会を描く近未来SF」

なるほどー25歳から歳を取らない、そして寿命=通過であるという設定のアイデア自体は面白かったのですがもっとストーリーがよければなぁと惜しい印象でした。

貧富の格差をビジュアル化するアイデアはよいのですが結局劇中でやっている事は寿命であるという点を置いておくとデジタル化したお金を強盗してるというだけで、あまり主人公の正義のようなものは感じず共感できませんでした。

シルビアも結局刺激を求めて恋しちゃうだけのお嬢様という感じで、こちら側に来る動機が弱いなあと。もっと社会の全体の闇とか陰謀に切り込む展開があるとまた違った気がするのですが、金持ちや社会への逆恨みでしかなく、何の解決にも繋がらない行動が浅かった。

そして散々前半で振っていた父親の設定も、、あれって感じで大して活かされなくて拍子抜けでした。

寿命という設定も無理やり活かすためにあえてギリギリしか持たなかったり、タイムリミット的なハラハラを付与しているけど、ちょっと無理があるかなと。さすがに常にギリギリにはしないだろうと。

あとはこのシステムの欠点というか握手しただけで電子マネーを好き勝手譲渡できてしまうのはあまりにもガバガバかと笑 現代でいうと相手のスマホタッチしただけで相手の電子マネー奪えるようなもんですからね。。そりゃ強盗やギャングも蔓延るわ。

という感じでアイデア一発勝負でそれを活かすディテールやストーリーが物足りなさの残る惜しい作品でした。

それと吹替で鑑賞しましたが主人公は浪川大輔さんで違和感ないのですが、ヒロイン役の棒読みが気になり誰か調べたら篠田麻里子さんという事で、、まぁやっぱりと言った感じです笑
nam

nam