Angeprunelle

TIME/タイムのAngeprunelleのネタバレレビュー・内容・結末

TIME/タイム(2011年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

これじゃお金を裸で持ってるのと同じだ。
ロックシステムくらい作れば良いのに・・・
なんてことを思ったりしたけど
それを言うのは相当野暮なこと。

この作品にロックなど必要ない。

そしてこの世にもロックシステムなんて
本来は必要ないもの。

現代ではあらゆるところでロックがかけられ
それをあらゆる手段で破ろうとする人間がいる。

個人の許容範囲も年々狭まり制限の厳しい現代。

思いやりや分け合いの精神にも
ロックをかけてしまったのかな・・・

自分のパーソナルスペースに入られるのをとことん嫌い
所有物になったものは絶対に譲らない。
有益ばかりを得ようとし
不利益は意地でも買わない。
LOCK精神がかなり強い気がする。

田舎に住む人の多くは20年前はまだ
家に鍵かけることなんてそんなにしてなかった。
もちろん長い間家を空ける時は
鍵かけることもあるけど基本は開けっ放し。
ご近所さんがたまに勝手に入って
おすそわけ置いてってくれたり
たまにちょっとしたもの借りてったりしてたけど
物が盗まれるってことはそんな記憶にないし
当たり前に貸したり借りさせてもらったり
あげたりもらったりお互い様だった。
ときには図々しいなと思ったり
それはちょっと困るなーと思うこともあるけれど
そんなネガティブな出来事もきっとお互い様で
今よりずっと体温を感じるシェアをしてた気がする。

今は田舎でもしっかり鍵をする。
田舎もLOCK精神強烈なんです。

ロックしなくても安全な場所もあれば
ロックしてても危険な場所もある。

罪人が多すぎるからロックせざるを得ない世界になったのか。
ロックし過ぎるから罪人や悲劇が増えたのか。
それは私には分からない。

けどなんとなくこんなことを思う。
私達は一瞬の損や不利益がもたらす
ささやかな幸福や幸運もあるってことを
いつの日からか忘れ始めたのかもしれないって。
いつかそれを覚えている人が
一人も居なくなったらどうなるんだろう。

自分の物は自分の物。
他人の物も盗めば自分のもの。
有益だけを求め奪い合う世界。

それは信頼し分け合う世界とはかけ離れた世界。

孤独で皆が敵の世界。
そんな世界にはしたくないな。

こんな設定あまり観たことなかったので興味深かったです。
興奮するとか楽しいとかそういう感じはあまりなかったけれど
軽い仕上がりなのに意外と深い物語だなと思う。

時間は命。
人生は長過ぎると思っている私は
時間(命)を自ら稼ぐしかないこの世界を
一回体験した方がいいな。
そうすれば今の自分が生を心底求めているのか
死を心底求めているのか
それとももう少し複雑ななにかがあるのか
今の自分の心の中が明らかになるだろうから。