いのさん

TIME/タイムのいのさんのレビュー・感想・評価

TIME/タイム(2011年製作の映画)
4.1
《TIME is MONEY》

(あらすじ)

老化を克服した近未来の社会。全ての人間の成長は25歳でストップし、以降の余命は体内時計が刻む残り時間によって設定されていた。
富める者は永遠の命を享受する一方、貧しき者は早死にする残酷な世界。
ある日、貧しい青年ウィルは、社会への不合理を目の当たりにして、システムを支配する見えざる敵に立ち向かう決意をする。そして富裕層が暮らす地区へと潜入したウィルは、大富豪の娘シルビアと出会うことで事態は急速に進む。

「ガタカ」のアンドリュー・ニコル監督が、人間の余命が通貨のように売買される近未来を舞台に、貧しい青年と大富豪の娘が繰り広げる逃避行の行方を描くSFサスペンス・アクション。

(感想)

とりわけ終わった後に感動したり、物凄くよかったというような感想は出てこない。
ただ、設定が凄い。それに尽きる作品だと思う。

自分の残り時間が通貨になるということ。

それはつまり、コーヒーを買う、バスに乗る、家賃を払う、、日常の全てがお金で買える世界。
一見豊かで便利に思えた世界でしたが、現実は今よりも貧富の差が激しく、スラム街では時間切れで死体が転がっていたり、時間を盗むギャングがいたりする始末。
自分がもしこの世界にいたら貧富のどちら側の立場なのか、自分だったら何歳まで生きられるのだろうか、そういった観点でかなり考えさせられながら見入ってしまいました。

勿論、どちらが正義でどちらが悪とも言えない世界の秩序自体にも考えさせられ、その秩序を一から作り出してるこの作品の完成度の高さにも驚かされました。

ガタカのような近未来型SFにはどこか現実味が含まれていて、見ていて想像力を働かせてくれるので好きです。