meitou

クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ 踊れ!アミーゴ!のmeitouのネタバレレビュー・内容・結末

2.9

このレビューはネタバレを含みます

〜クレしん暗黒期(3分〜野生まで) なぜ駄目だったのか反省会〜
実質ほぼラストになるのがこの『踊れアミーゴ』(00年代大人帝国以降はまだスパイの前半をみてないのだがそれ以外は観た上です)

実の所昔、TV地上波でやっていて後半の敵のサンバ施設(?)に乗り込んでからのシーンを見て「大人帝国後のクレしん映画のクソさ」を初めて目の当たりにしたのがコレで、自分の中で“大人帝国後のクソなクレしん映画の代表作”の名を欲しいままにしたのが今作だった…

そして最初の方を見てなかったのでちゃんと最初から見てみたんですがまず驚いたのが
「前半、敵の施設に乗り込む前まではちゃんとアニメとしても話としてもネタ具合も普通に面白かった」ということ

最初の先生飲み会のシーンとか地味に好き
松坂センセと吉永先生仲悪そうなのにちゃんと一緒に3人で飲み会行くしいい同僚関係やん…みたいな…

あと松坂先生の活躍シーンとか格好いい…エエぞ

内容は散々他レビューにて語られてるけど完全にクレしんホラー回
ホラーだけど小学高学年や中高生以上なら怖すぎて無理ってほどでも無くちゃんとクレしんギャグ描写の中で異変が起こっているというものなので怖いのが苦手でもそこまで心配せず観られるかと

ただほんと子供だとトラウマ級にキツイところがあるかもな…風間くんのママのアレは某動画サイトに上がってるぐらい有名だし始めてみたときはビビった(でも今となってはユメミーワールドのサキの母の夢のアレのほうが画の怖さもビックリ度も高くてこえぇ)

そして駄目なところはやっぱり何と言っても全ての面白さを無に返す敵地乗り込み後の延々と続く謎サンバ&ラストのゲストキャラ対決描写と疑問符しか浮かばない強引なオチの付け方

このダメさはクレしん映画史上群を抜いてダメ過ぎた…圧倒的ダメさ
最早フォローの余地など無いのである
もうクソを連呼してしまうレベルでオチまでクソなのだ
スタッフロールでちょっとその後が描かれるところでは許せるが…

延々とサンバを見せられるシーンが初見は特に無駄に長く感じられ、音楽も延々とループなのがクソの刃をよりいっそう研ぎ澄ませている

ラストのゲストキャラ二人のただただその場で腰を振りまくる意味不明なサンバ対決は単にスケベでしかないし面白くないという
(ほんで野原一家や防衛隊は春日部民はただただ踊るだけ)
下らなくても面白いなら許せるが延々と同じことしてるだけで画がほぼ変わらないのでこのラストバトルという大事なシーンが一番ガチンコで面白くないのだ

そして発砲でどう考えても胸の中心の防御要素0ポイントで鉛の弾丸を受けたハズなのに何故か生きてるゲストヒロイン(多分ホイッスルが守ってくれたとかいうベタなアレなんだろうけどそういう言及も無かった上に発砲で狙ってた箇所と全然違うし…「???」と思わざるを得ない しかもビキニの左胸パッドにさり気なく入ってた上にこの点に関して誰もツッコまない、お粗末極まりなさ過ぎるだろ)
あと発砲した奴は特に劇中で制裁受けてない?し…

そして大した衝撃も感じないあのラスボスの正体のオチ(観てる側にとっては死ぬほどどうでもいいオチの付け方、しかもあまりにも突っ込みどころしかない)
最早ただただどうでもいいのであった めでたしめでたし 〜完〜
(ホントにそれで終わる、酷すぎる)

スタッフロールのその後描写とアミーゴ姿な一家&仲間たちの謎ハッピーさがあったのでそれに免じて結局アホムービーだったということでなんとか許せる…その笑顔に免じて…駄作に終わったけど……………(だからといって前半ホラーにしすぎたからってそんなお粗末なことってある??と言わざるを得ない)

ただアニメーション自体の画的な見せ方の質は暗黒期のものの割にはちゃんとしてる方であり(敵地の延々サンバのシーン以外)そこはそんなに悪くなかったりする しんのすけのキャラも崩壊してないし

チートな無敵アイテム使用後の(あんなにも街が恐怖のディストピア化しているのに何でそれ最初から使わねーんだよと思わざるを得ないが…とっておきだったのだろうか)敵地での無双アニメは特に良くて、劇場版で必ずワンシーンは大抵やってくれる気合作画での廊下シーンのそれぞれのバトル描写〜激突までの一連の流れはクレしん映画の中でも屈指レベルで最高に良いと思われる
(この気合を全編もっとやってくれればアニメとして最高なのにと思うが、手書きが大変なのかそこまではやれないようである ここらへんが邦画アニメの限界なのか…………と思うけど2010年代以降はアニメーションの質が一定のクオリティラインを保つようになってやっと映画版らしくなっている)

まあ、ひろしが偽物なのでは?って疑いをかけられるシーンで家族の絆を感じさせる良いシーンもあったりするのは加点
このシーンの話が後のロボ父に昇華されるとは思わなんだ…


ツンデレジャージのゲストヒロイン自体は普通に個人的にまあそれなりに好みなキャラではあるのだけども………も…………………

しかしまぁコンニャク芋はまさかブラジル特産に関係あるのかと思いきや関係ないってひどない!?

てなわけでクレしん映画に関して散々ダメ出しをこれでもかというほどしてきたけど、ダメ出しされてる作品でも取りあえずは通して観ておこうと思えるのがクレしんアニメ・野原一家そのものの良さ故なんだよな…
スパイもまだ最初からは観てないから見直してダメ出ししそうだけど(アレも当時見てダメダメと言うほどではないがオチの強引さとかアホなだけで内容は大したことないと思った記憶だけあるので→追記:観て普通にちゃんとギャグムービーとしてしっかり出来てたのでレビュー編集しました)

というかムトウユージ監督期の酷さたるや…もはやその名前は悪い意味で強く印象に残ってしまった
オラはおめぇをぜってぇ許さねぇ…ッ!(オラ違い)(スーパーサイヤ人化)
この罪は絶対に許されないであろう
アーメン

でもこの人、TVアニメ版のOPの作詞だったりするのね…映画が問題なんやな…
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