ハネケが初めてフランスで撮った、人間のコミュニケーションに関する作品。
そのコミュニケーションに関する問題が(主に馬鹿のせいで)胸糞悪いからあまり何度も見たくなるような映画ではないけれども、序盤や終盤の長回しとか地味に凄いところもあるんで一見の価値はある。
でもハネケの作品ってこれみたいに人生や人間社会に嫌気が差していると余計厭世主義を強めて気分が沈む危険性もあるから注意が必要よね。
あとあの劇中劇、結構浮いてた印象だけれど(おそらくはその一種の嘘っぽさも意図してのものなのだろうが)ハネケ作品の中で微妙にヒッチコックっぽい描写が拝めるって意味では中々貴重かもしれない。