青二歳

白い巨塔の青二歳のレビュー・感想・評価

白い巨塔(1966年製作の映画)
5.0
iPhone盗まれ記憶あやふやですが一応ジジババ元気orジジババ怪優ご活躍映画をわずかな記憶とMovieWalker頼りにレビューして参ります。ということでこれもこの並びに。ご贔屓滝花久子が夜なべのお母さんに、東野英治郎、小沢栄太郎、石山健二郎、滝沢修、加藤嘉、見明凡太郎とまぁ灰汁のある名優尽くし(ノ∀\*)キャ
田宮二郎の関西弁がいたくゲスでセクシー。また良い身体してはる。いいなぁ、なんて目力、なんて圧力。田宮二郎の悪役はどこか坊っちゃんっぽい弱さというか品の良さが残っていましたが、66年財前に至って男の甘えや弱さを排してきました。いや素晴らしい。
そして東野英治郎…白衣コスプレ似合うなぁ、居そうですこんな医学部教授。とはいえあれじゃあ若手からは支持受けなさそう笑。あと船越英二もいい!人並みに欲はあるが気が弱い…最も状況を混乱させる"普通の人"で言うことなし。
大映おなじみの潮万太郎がまた可愛い。お前は品のない大阪商人(ぜったい船場商人じゃない)かというカネの権化、石川健二郎(怪演!!)に添う小物感がたまりません。そして加藤嘉、"砂の器"の慟哭も素晴らしいけどこういうインテリ役もそそる。田村高廣は微妙だったな…川崎敬三あたりで良かった気がする。

解剖シーンはモノクロで助かる。エログロ映画みたいには楽しめないもん。だって本物の手術シーンなんですよ、作り物でないんですよ…
なお連載中の映画化なので、原作やドラマ版がお好きな方は物足りないかもですが、連載中でこれ作ったのはすごいと思います。また山本薩夫というのも良かった。ド左翼の共産党員で、ほか日本中世界中の左派系監督と同じでゴリゴリに思想をねじ込んでくるんですけど、意外とそれが他の監督と違ってつまらなくならないのが不思議な手腕。まー見てらんないのもありますけど、エンタメにするのうまい方で。
大映は脇が薄いんですが、大映俳優全力の上、他社からごっそり俳優持ってきたもんです。その分予算ないのか女優はスターなしで物足りない。小川真由美は良かったです。
また撮影は宗川信夫。しとやかな獣とかガメラとか色んな映画撮ってますがローアングルがうまい人ですねー。
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