全体の2/3が教授選挙で残りが医療裁判。
あまりに典型的な展開ながら、わかりやすいあまりに見入ってしまう。
誤診の問題は難しい。
一遺族からすればやるせないのだけど、医療制度の観点から見ると軽々と…
『戦争と平和』や『松川事件』等、社会派作家として知られる山本薩夫監督が、山崎豊子の代表作を映像化。
山崎の「そこに重厚な人間ドラマがあるから」の言葉通り、関西のある大学の医学部を舞台に、教授の後任…
重厚な醜さ。仕事の本質も正義も忘れ、自らの出世欲を満たし利権拡大を図る。ふと上を見てみると大体3分の2はこういう人。若い頃は下品で格好悪いなと思ったけど、オジサンになるとその貪欲さはある意味才能だな…
>>続きを読む恥ずかしながら。山本薩夫監督作を実はあまり観ていない。今まで観ているのは「皇帝のいない八月」と「あゝ野麦峠」「氷点」。映画検定2級のくせに「戦争と人間」も観てないのか、とお叱りを受けそう😓。本作「白…
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医学部の権威争いの裏側。
手術の腕は良いが、自信家である財前助教授。
その腕に嫉妬し、財前の勝手な振る舞いを疎む東教授。
東は退官控えており、教授選に財前の対抗馬を擁立。
裏工作合戦で財前が1票差で…
浪速大学医学部を舞台に教授を目指す財前五郎と、研究と患者第一の里見。対照的な二人を中心に据え、大学医学部や開業医の世界をどろどろとして描く。昭和41年(1966)公開の映画。今から実に58年も前のも…
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唐沢版も非常に面白いが、
やはり原作の持つ雰囲気を味わうには
田宮二郎版が素晴らしい。
財前が教授となり
裁判にも勝利して終わる本作は、
政治の場と化して患者を置き去りにした
医学部の腐敗した姿を…
日本の社会派小説史上に残る傑作は、映画化されても燦然と輝く。
山崎豊子による原作は、権力主義を痛烈に風刺した傑作だが、その唯一の映画化作品である今作はその志を引き継いでいる。
何度かある衝撃の手…