ヨウ

ビッグ・フィッシュのヨウのレビュー・感想・評価

ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)
4.4
嘘か真か知り得ない奇想天外な人生を送ったという父の最期に際して息子へ明かされる真実の物語。聖人君子たる人柄と人並外れた社交性で周囲に多大なる影響を与えたエドワード。魅惑に溢れたその生き様は心を擽られるものであり、まるでページを巡る手が止まらなくなる冒険小説のようであった。抜きん出た求心力が紡ぎ出す夢空間は幸せと笑顔の花で咲き乱れていた。父への確執を抱いていたウィルが父の歩んだ道のりを追い、最後の最後に和解へ至り、人生における大切なものを見出すという運びは完璧であり、負の要素が終始に渡って微塵たりとも現れない描写に至高の安らぎを覚えた。関わった全ての人たちがアッセンブルするラストシーンは思わず涙が催される。ストーリー全体が和やかなユートピアと化した感動のファンタジー。これを観れば誰もが心豊かになることに違いない。温かな余韻にいつまでも浸っていたい。こんなに素晴らしい作品を創作してくれたティムバートン監督には感謝でいっぱいだ。

2022年5月25日 再鑑賞
苦虫を噛み潰すような顔で聴いていたヘンテコ話は実は人生の全てだったなんて…
お父さん勘違いを許してください。あなたの美徳へ祝杯をあげます。
現実離れしたファンタジーから温かな真実へと結び付けられる物語に感涙です。
心が洗濯されてホッコリ☺️
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