RyoS

劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲のRyoSのレビュー・感想・評価

3.6
おそらく当時クローン羊のドリーが話題になったこともあってから、この手の話は関心が高かったのだろう。クローンの心情をクローンという言葉を使わずに子どもにもわかるようの描けるの、すごい。特にサトシもピカチュウもいないオープニング10分はなかなかチャレンジングだなと思った。

人間とポケモンの関係性、存在することを認め合うこと。特にどんなにサトシとピカチュウの絆が強くても、やはりピカチュウはサトシのものであって、ペット的にならざるを得ない。その関係性に一石を投じたミュウツーの存在意義はとてつもなく大きいのである(実はすでにロケット団のニャースがその関係性を逸脱した存在として存在しているのではあるが)。こう考えると主人公サイドでは人間とポケモンの立場が(それが良い関係ではあるが)くっきりと異なっているのに対し、ロケット団ではそれは曖昧で、人間とかポケモンとか、そういう違いは関係ないというスタンスが多いような気がする。

また、これはポケモンに限った話ではないが、映画でははっきりと悪役・悪事だとわかっていることを現実には大の大人が平然とやってるの、愚かすぎるな。

その後YouTubeで何話か公開されてるのを観てしまったのだが、ポケモンは韻を踏むのを多用したりと、ユーモアに満ちてると感じた。割とコメディで、それも「ハッハッハ」という笑いではなく、「クスクス」という笑いなのである。
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