ゆうゆ

セコンド/アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転身のゆうゆのレビュー・感想・評価

3.6

整形手術によって別人に生まれ変わった男が陥る恐怖の末路。
"死者"に導かれ おかしな世界に迷い込み次第に追い込まれていく世にも奇妙な物語。人生の表面だけをなぞってきたような男が面の皮を替え再出発するも空虚な気持ちは満たされず上滑りの果てに待ち受ける皮肉な運命が悲しい。不安を煽る独特のカメラワーク、トリップしたようなカオスな祝祭などレトロで闇的な怖さが好み。
顔面を変えて別人を生きる展開やオープニングの雰囲気などは同じモノクロ映画の「他人の顔」を彷彿とさせる。血の通わない仮面舞踏会的な第二の人生に染まりきれない主人公の 白昼夢の中で求める生への足掻きは今の時代にも通じる虚しさと怖さがあった
ゆうゆ

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