永遠の語らいの作品情報・感想・評価 - 2ページ目

「永遠の語らい」に投稿された感想・評価

船長たちも観客も、呆気にとられているうちにぷつっとエンディングになる。船長が先にボートに乗るのは、色々と不味かっただろうなあと思いながらエンドロールを見ていた。

「意図せざる行為」について考えさせられる作品。

ヨルダンで船長が購入した人形が囚人の色とされるオレンジ色の服(2011年前後にイスラム過激派に拉致された男性が来ていた服の色)を纏っていたのは、以下の2つのどちらなのか個人的に気になった。
①ただの偶然
②ラストを暗示している
インドのボンベイにいるパイロットの父親に会うために、歴史学者の母親と娘が船旅に出る。その旅先での人々との交流を描いたドラマ。

高い評価を得ている作品なので期待していました。まず前半ですが、母と娘の世界各国の名所観光だけです。笑
母が歴史学者なので、何でも訊きたがる幼い娘に一つ一つを丁寧に説明してくれるので、観客側も一緒になって学べます。

確かに勉強にはなるけど映画としては、これ面白いの?と甚だ疑問に思っていました。後半に入ると客船の船長に豪華なセレブ3人が登場し、そこからの会話劇から各々の人生が垣間見え、また違った面白味が加わります。

そのセレブ3人もカトリーヌ・ドヌーヴ、ステファニア・サンドレッリ、イレーネ・パパスという豪華な布陣。そして船長役にはジョン・マルコヴィッチ!

個人的な目線ですが、マルコヴィッチが今までこんな紳士な役柄を演じていたのは見たこと無かったです。笑
彼の演じる船長があまりに優しすぎる役柄なのでいつサイコキラーな面が出るか、変な緊張感があったのは、ここだけの話。笑

全編ほぼ名所巡りと会話劇で終始するのかなと思いきや、ラストで驚きの展開が待ち構えています。これは何も知らずに調べずにご覧になった方がよろしいかと。

当時95歳という世界最高齢の映画監督とも言われたマノエル・ド・オリヴェイラ。彼の作品は今回が初鑑賞でしたが、丁寧な作りの作風、そしてタダでは終わらせない意外性を持った物語と、その確かな手腕をしっかり感じさせてくれましたね。

このレビューはネタバレを含みます

ひぇーまさかまたこういう展開とは…ただ、終わってみるとこれしかない感じもする。

学者である母の歴史語り。4人が異なる言語で話しても成立する会話。一見理想的・普遍的に見せかけて必ずしもそうではないこと、偽善ではないとしても自分が見聞きした世界の中で何かを断定して生きていくことの危うさを、監督と小さな犬がものすごい勢いで教えてくれている。原題は”a talking picture”の意だそうで、皮肉以上に自省みたいなものも感じる。こううまくお説教されちゃうと小手先では喋れないな。

美しくも単調でうすぼんやりとした画面はたとえ旅であろうと100%非日常ではあり得ないことに気づかせてくれるようで、静かに心地よかった(ちょっと寝た)。
大学のポルトガル史という授業にて視聴
いやぁびっくりした
歴史の勉強のために資料として映画を観ていたので、ラストの展開の速さに驚き

ただ、乗客の数を数えないのはおかしいと思う...

最後の最後で船長の顔がドアップに写り、ジョン・マルコヴィッチだと気づいた
そこが1番の驚きかもしれない
nrm

nrmの感想・評価

-
前半のゆったりした母子の会話も好きだし、後半の客船で食事しながらの客と船長の会話もとても素敵。どちらも優雅。ラストは言葉に詰まる。
女神糞

女神糞の感想・評価

3.6
多分すごく哲学とか異文化間のなんちゃら的な意味があるんだろうけどめっちゃ勉強しないと理解できないんだろうなって思った
オリヴェイラ監督には、ラスト数秒に毎回驚かされます。

これまで『ブロンド少女は過激に美しく』『アンジェリカの微笑み』を見てきて、遠近法が不思議な為に閉所恐怖症になりそうな感じでいまして…。
今回3作品目で、やっと少しは一般人向けかなと感じました。

クルーズ船で、ヨーロッパの寄港地を回りながら、歴史教授の母が娘に遺跡解説をします。
前半は紀行。
後半は、多言語同士の語らい、歴史と侵略の関係、文明の足跡、そういった所にフォーカスしている作品。

EU圏拡大の時代、ヨーロッパの未来に、希望や不安を表現した作品なのかなと勝手に想像しました。でも、オリヴェイラ監督はやっぱり私には合わなさそう…。
継

継の感想・評価

4.0
リスボンを出航し、地中海を巡る豪華客船。
インドで父親と落ち合うまでの道すがら、歴史学者の母親ローザは8歳の娘マリアに立ち寄る各々の都市の歴史を話して聞かせる。

火山の噴火で焼失したポンペイの街、破壊されたパルテノン神殿、キリスト教の装飾を漆喰で塗り潰してモスクに転用された大聖堂アヤ・ソフィア...
地中海に面した都市の悠久の歴史、文明、戦争。
積み上げた積み木を手で払うように、あまりに脆く儚く 滑稽なほど呆気なく崩れ去る日常の残骸。
母親はまるでおとぎ話のように、年端のいかない娘や観てるコチラにも分かる平坦な言葉を選んで、見てきたように語り聞かせる。

'03年, ポルトガル製.
マノエル・ド・オリヴェイラ監督。この時、実に95歳の作品です。

ヴァスコ・ダ・ガマの昔から大航海時代のヨーロッパを席巻したポルトガル。その巨大な記念碑が霧に霞むオープニング、自然光が照らす遺跡群 ー。
インド航路を開拓した祖国の栄光がゴールか?と思いきや、巨匠は過去からの連なりの上に成り立つ現代に向き合った、観る者を唖然とさせるゴールを用意していました。

マルセイユ、ポンペイ、ギリシャのアテナイ、イスタンブール、カイロ、紅海に入ってイエメンのアデン...。
ゴールデンウィークに、地中海の疑似ツアー的な気分で鑑賞♪
玄関口として海上から撮らえる各々の街の豊かな表情、
漁師の小舟の舳先に繋がれ、海に落ちそうになりながら必死に踏ん張る健気なワンコU^ェ^U、
市街を見下ろす巨大なディオニュソス劇場跡地の、階段上の客席とは別に設えた豪華なVIP向け座席、
利発な少女、彼女の質問に的確に答える知的な母親が、印象的。
クルーズの気だるさを伝える様にまったり進むストーリーは、連休のまどろみに良く似合って心地よいものでした(^-^)。

スコアは、これら地中海めぐりについて。
レンタルのジャケには、↑filmarksジャケに無いネタバレ文面が書かれていて、ウッカリ読んでしまった自分はそのせいで身構えて観ることに。
その「実際」は、確かにこうしたものなんでしょうが、、船長のマルコヴィッチの表情が全てを物語るようでした。
マノエル・ド・オリヴェイラ監督作品。
インドのボンベイにいる父親に会いに、歴史学教授の母とその娘が客船に乗りながら、歴史的名所を廻っていく話。

名所を廻り、母が子に教える形で歴史を教える。観光気分を味わえる映画。
ロングショットで映す海と客船が美しい。

娘ちゃんが可愛い。
最後のシーンがなんてこったいという感じ。ショック。
ジョン・マルコヴィッチの驚いた顔でエンドロール。
社長

社長の感想・評価

-
史跡が異物としてのありようを崩さず、画面に奇妙な瑞々しさを与える。美しい旅行記が、いつの間にか途方も無い人間の業に触れていることに恐れおののく。