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J・エドガーのadeamのレビュー・感想・評価

J・エドガー(2011年製作の映画)
1.5
ディカプリオを主演に据えてイーストウッドが手がけたFBI長官フーヴァーの伝記映画。
国家の安全という大義名分のもと、正義とは呼べない行為にまで手を染めていき、絶大な権力を手にする過程を描きつつ、フォーカスはむしろ母親の支配から逃れられない男の性的指向とパートナーとの関係というパーソナルな面に向けられています。
しかし公的な面と私的な面の繋がりやコントラストがうまくメッセージ化されていない印象で、ドラマとしてのおもしろみに欠けました。
半世紀にも渡る時の移り変わりを表現するメイクの胡散臭さがシリアスなトーンに不釣り合いで、役者陣の熱演に水を差している印象でした。
重厚さを醸し出すライティングもメイクの粗を隠そうとする小細工に思えてしまうのが残念でした。
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