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七人の侍のSHiNのレビュー・感想・評価

七人の侍(1954年製作の映画)
4.5
昨日は土日出勤による振替休日。奥さんは仕事なので一人家の掃除をして家も心も綺麗にしてゆっくりと酒の肴に映画でも観ようと目論む。その時、そういえば前に買った七人の侍、上映時間が長い事から中々手を伸ばすことが出来ずにいた事を思い出す。
今日はチャンス!(^q^)
この機を逃すまい、いけー!!と七人の侍たちに負けぬ勢いでディスクをセット。

えぇ。こんなに面白いの!
勿論圧倒されたけど、まさかこんなにも笑えて、シビれて、感動できるなんて思ってもいなかった。
時代も国も、超越する評価の理由がやっとわかった。やっと自分も世界に追いついたんだ…


まず凄いというか上手いなと思ったのは、七人の侍皆個性があり、皆それぞれ本当良いヤツであるという事。
仲間になる過程も面白い。ただ仲間になってくれって言ってもだね、報酬なし、名誉にもならない、なんて誰がやるの?あ、でも飯はたらふく食わしてやるで(^-^)/そんなことでイッパシの武士を仲間にできるのか?
その流れがもう既に面白い。

仲間集めの段階でほとんど彼らのキャラは説明され、その後の展開で更に感情移入させられ、そして終盤での彼らの生き様には目を離すことは最早できず、彼らの姿に、言葉に、行動に、
最期は叫ばずにはいられない。



それでも以前は、

白黒だからなんだか、ね…
→映像の情報量凄いんだけど…

昔の映画だからなんだか眠くなりそう…
→常に展開が動いてて休憩も早送りしたぐらい目見開いてた…

黒澤映画ってなんだか重そうだし…
→とりあえず観てから評価しようね…


そんな自分に、反省。

反省してからは逆にその反動から惚れてしまった七人。
勘兵衛のリーダーシップ力(和製デンゼルというか洋製志村がデンゼル)に萌え、
菊千代(13)の躍動感、快活力、その裏にある弱さというギャップに萌え、
久蔵の武士道精神、人の優しさ、七人の中でも最強さに萌え、
勝四郎の中の人三十路なのにそれを感じさせない童貞感、七人の中でも最弱さに萌え、
五郎衛の名前に負けない強さと人格、平八の薪割り力とムードメイキング力、七郎次の溶け込み力と優しさ、
この3人のなんとも言えない似た雰囲気(主に見た目)、嫌いじゃない。似ているけど、でもちゃんとあの大勢の合戦の中でも見分けが着いちゃうんだから凄い。


前に観たマグニフィセント・セブンを思い出し、あいつはこいつで、なんて当て嵌めながら観てもまた楽しい。逆のパターンの方が多いはずだけど、今回ゆっくりと鑑賞することができて本当に良かった。
奥さんは全く興味を示さなかったので、次回また1人家で過ごせる時が来たらまた観てやろ(^-^)/
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