オリオンの息子

七人の侍のオリオンの息子のレビュー・感想・評価

七人の侍(1954年製作の映画)
4.8
一昨年、見逃した4K版!
やっと『午前10時の映画祭』で見ることができた!

月曜日というのに、観客は8割程度の入り。 
もちろん私を含めて、年齢層は年寄りばかりだが、若い人たちもみつけて、ホッコリした。 
仕事はどうなってるのだなんて、野暮は言いっこなしにしよう。

いったい、この映画を何度見たことだろう?
でも、大多数がビデオ、テレビ鑑賞。
確か、劇場鑑賞はこれで三回目のはず。
この前、映画館で見たのは30年以上前、画面に光が入り、役者の台詞があまり聞き取れなかった気がする。

でも、今回は違う! 三船敏郎を始め出演者の台詞がはっきり聞き取れる、でも左卜全だけはわからなかった(笑)
合戦シーンの馬の脚運び、泥の跳ね具合がはっきりと見える。

はっきり見えることで、この映画の素晴らしさを再認識した。
昨今のワイヤーアクションやCGとは違った、生身の人間が駆け回る息遣いや汗が、画面からほとばしり出る。
何人のエキストラや役者が怪我をしただろう、大変なことだと敬意を払うとともに、本物の良さを実感した。

特に、前編の『リクルート編』でそれぞれのキャラクター付けが、少ない台詞のなかで特徴づけられているのにびっくりした。
黒沢、橋本、小国の三人の練りに練った脚本の真価が現れているのだろう。

じっくり時間を掛けて、金もかけて、黒沢組というプロ集団、そして志村、三船らの熱い役者が集まればこそ、できた奇跡の名作!

何度見ても、新しい発見ができる映画というものはいいものだ。

一緒に見に行った友人と、映画終了後に入った蕎麦屋で、素人映画談議に花が咲き、ついつい昼間酒を飲み過ぎた!

もう一度見よう!!