ぬーたん

雨のニューオリンズのぬーたんのレビュー・感想・評価

雨のニューオリンズ(1965年製作の映画)
3.5
良いタイトルですねぇ。
でも原題は『This Property Is Condemned(財産没収)』ですって!
邦題の勝ち!ジャケットは晴れているし楽し気な2人。
さてこの2人の行く道は、晴れたままか雨に濡れるのか?
既に50年も前の作品。
主役の2人はナタリー・ウッドとロバート・レッドフォード。
美形カップルで観てるだけで惚れ惚れする。
レッドフォードの若い頃はブラピに似てる、なんて言われてるけど、逆よ、ブラピが似てるの。
しかも、その美形度は圧倒的にレッドフォードの勝ち!と思うのは古い人間だからかしらん?それくらい美男子だった。
好みではなかったが、やっぱりカッコいいわ。
今作はレッドフォードにとっては初の主演映画。
30歳。野球や絵など多才だった彼はやや遅いスタート。
でも、ここからの勢いが凄かった。
『明日に向かって撃て!』『スティング』『華麗なるギャツビー』と次々と素晴らしい作品に恵まれた。まぁその後はイマイチだったけど。
昨年、引退を発表。
しかし、遅すぎた感が否めなかった。
近年の老いた彼は、観るに堪えなかった。
イケメンは老けてからが難しい。
いっそ、コメディーや思いっきりイメージの違う役に挑戦してればよかったかもしれないが、結局はイケメンを通した気がする。
今作は、初とは思えない堂々たる演技だった。
一方のナタリー・ウッドは既にスターだった。
61年の『ウエストサイド物語』のマリア、美しく悲しく泣けた。
♪マリア~マリア~♪とリチャード・ベイマーが歌う(吹替えだけど)2人の姿にキュンとなったもんだ。
しかしリチャードはその後プッツリと映画に出なくなった。
ナタリー・ウッドとは仲が悪かったという話も後で知って残念。
ナタリーの出演作では65年の『グレート・レース』が一番好きな作品。
今見ても3人組が笑える!
そして今作。とにかく美しく、ナタリーの役は少々鼻持ちならないが、後半は恋して可愛らしくなり、純真さに溢れてる。
ナタリーは43歳で亡くなった。
事故死だったが、殺されたという噂もある、私も思うよ、怪し過ぎる。
武骨な嫌な男の役でチャールズ・ブロンソンが出るが、何だか気持ち悪かった。ちょっと気の毒な役かな。
ナタリーの母役が娘を金目当てでジジイと付き合わせようとしたり、恋路の邪魔をして、ウザい!
主題歌「Wish me a rainbow」が、地味ながら悲しい調べで泣けて来る。
線路のシーンを最初と最後に持ってきて、その後のことは想像するしかないが、唐突でもあり、カッコいいなとも思うラストだ。
美男美女を観るだけで楽しい。
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