マーくんパパ

夕陽のギャングたちのマーくんパパのレビュー・感想・評価

夕陽のギャングたち(1971年製作の映画)
3.8
1913年、革命運動で動乱中のメキシコを舞台にして山賊親分フアン(R・スタイナー)とIRA闘志で賞金手配中の爆弾プロ・ジョン(J・コバーン)との出会いから革命の渦に巻き込まれていく様子を描いた骨太ドラマ。てっきり出だしの馬車襲撃シーンからレオーネお得意のマカロニ調西部劇と思って観てたら展開がどんどん違っていった。仲間の家族と金以外は一切信じない男フアンとIRA時代、拷問で仲間を売った親友許せず撃ち殺した苦い過去を持つ男ジョンの交流がしっかりプロセス踏んで描かれている。イギリス時代の甘さ含んだ回想がイメージそぐわない感じもするが、コバーンは大御所俳優としての風格表れて目付き含めていい表情。政府軍押し寄せる軍用機関車に一時は仲間を裏切った博士を乗せての突撃クライマックスはいい見せ場でした。公開当時は評価低かった(多分、それまでのレオーネ印象に囚われて)が年々再評価されていった作品とか。確かに観た直後より時間が経って味わい増してくる不思議な映画です。