ジャン黒糖

ゴーストバスターズ2のジャン黒糖のレビュー・感想・評価

ゴーストバスターズ2(1989年製作の映画)
2.8
言わずと知れたシリーズ『ゴーストバスターズ』の2作目!

前作から5年。
前作のゴースト大量放出の事件が解消されたことによりニューヨークからゴーストが激減。
かつてはゴースト退治稼業で引っ張りだこで、TIME誌の表紙まで飾ったゴーストバスターズの4人だったが、いまや失業寸前。
ウィンストンは稼ぎの限界に嫌気を感じ、レイは傍ら雑貨屋を営むように。
営業でまわった学校では子供たちからペテン師扱い。
一方でピーターはその経験を活かしてTVでオカルト番組の司会を務める。
5年前の活躍もいまは昔、バラバラの生活を送っていた。

ほー!
続編の出だしとしてはなかなかに皮肉の利いた、でも他のヒット映画では逆にやらない設定が面白い!
MCUとかでも一度ヒーローとしての存在感が世に知られたら続編では冒頭から活躍し、ヴィランはより強大なものが登場するのがよくあるパターンじゃないですか。
でも本作だと、前作ラストでゴーストを封じ込みに成功したからこそ、彼らのゴースト退治の稼業はやることなくなっちゃった、って笑える設定よな。

ただ、本作面白かったのはなんとこの冒頭まで。
ゴーストがまったく出ないままだと物語は当然進まないので今回もゴーストが出てくるのだけれど、その話運びがとにかくまどろっこしい!

今回もディナとその子供をゴーストが襲うのだけど、その理由がほとんど語られない。

この出来事をきっかけに、不景気にあったゴーストバスターズたちはそれぞれに恨みを持ちつつ再集結し、調査にあたる。
ただ、この調査がとにかく話としてのびのびに感じる。
工事業者になりすまして地下を堀りゴーストの出所を調査していたら誤ってニューヨーク中を停電にしてしまい、裁判に。
裁判長は「火あぶりの刑にしてやる!」とまで言うのだけど、うーん、、言いすぎでは…、。

そして裁判所では5年前の出来事を完全に忘れてしまった人たちが自業自得としか言えない展開でゴーストを放出してしまう!

という訳で紆余曲折あれどようやくゴースト退治だ!

ただ、ここで放出されたゴーストは、物語序盤でディナの赤ちゃんに起きた不可解な出来事の犯人なのか…?
トンネルで採取した物体が、ディナの件につながるのか…?
そこが話として繋がっているのかあまりわからないまま進むので、これは何を見させてられてるんだ…?となってしまった。

また、ピーターとディナがディナーに行く場面も、これが子供が生後8ヶ月の子を持つ女性が、別れた男とする行動なのか?と、あまりにも都合良すぎて気分が悪くなってしまった、、
ディナの旦那の気持ちを想うともう…


そして、今回のメインとなるゴースト、コワモテ絵画の印象は残っていたけど、そんな訳で話運びに対する苛立ちもあってか、いざ暴れ始める場面ではあまりインパクト残らず…
自由の女神が歩き出す場面も、前作のレイが頭に浮かんだものが具現化してしまったマシュマロマンほどインパクトはなく、やはりこれも二番煎じ感否めず…。

このインパクトの薄さが、その後のポール・フェイグ版、そしてジェイソン・ライトマン版に「ゴーストバスターズといえばやっぱマシュマロマンでしょ」と、まるで2作目がなかったかのように如実に表れてしまっているのがなんとも勿体ない…



はい!ということで次は、本作から27年ぶりに作られ、ポール・フェイグによってキャストが一新された女性版ゴーストバスターズ!
ジャン黒糖

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