アモット

白いリボンのアモットのレビュー・感想・評価

白いリボン(2009年製作の映画)
4.0
第一次世界大戦前夜のそれはそれは鬱々としたドイツの片田舎で起きる数々の事件。
途中から、あーこれまた犯人教えてくれないのね、と思ってその通りです。

ハネケ作品の傾向は、無音のオープニングとエンディングでも分かるように、無駄を廃していながらも緻密にパズルを組み立てながらその完成したピースは見せない。
でもその余韻がもやもやするのに見終わったあとに深いため息が出てしまう魔力が感じられるのよね。

象徴的だったのは、少年が橋の手すりをバランスを取りながら渡っているのを先生が見つけてそこで行われる問答。
そこには少年と先生の本質が表れていて、後々の展開への理解に繋がる仕組み。

ちょっと難しかったのは、登場人物が結構多くて、見分けも付きづらくて混乱気味だったこと。

あえてのモノクロと、この映画のシンボルとなるリボン、そして戦争の足音。
ハネケさんの意図が少しでも分かる気になってる自分。
そうなのか? 笑
アモット

アモット