風ノ助

白いリボンの風ノ助のレビュー・感想・評価

白いリボン(2009年製作の映画)
4.5
第一次大戦直前の北ドイツの小さな村、有力者たちは恐怖で村人を支配しています
理不尽な抑圧に対しての不満が悪意へと変わり陰湿な事件が次々と起こりますが誰も真相を追求しようとしません

有力者たちは名前が無く立場で呼ばれているので体制の一部として描かれているのでしょうか、社会の縮図を見ているようです

白いリボンは戦場では「私は降参しています」の証、子どもを縛り付けるための都合の良い「無垢」の印です
子どもたちは「無垢」であるために行動を起こします

無音のモノクロの画面で不穏な空気を神々しいほどに美しく映し出しています

核心に触れずにシーンを切りとったり直接的な描写をしない面倒臭い感じが好みでした

怖くて不快なんだけどミステリー、サスペンスの要素もあり深く考えなくても面白く観れます
風ノ助

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