「白いリボン」に投稿された感想・レビュー

踊る猫
踊る猫の感想・レビュー
2017/03/15
4.3
何故この映画がモノクロームで撮られなければならなかったのか、その理由を考えさせられてしまった。それは恐らくこの映画が子どもたちがつけさせられる、「白いリボン」に象徴される「無垢」を際立たせるためではないかと思ったのだ。詳しく書くとネタを割るが、この作品では結局のところ真相は「グレーゾーン」で終わる。語り部が「グレー」の服を着ていること、あと教会に集まった大人たちが「黒」い服を着ていることに注意しよう。それは欺瞞に満ちた大人たちの「嘘」を指弾しているのであり、子どもたちは「白」い服を着させられているからこそ「無垢」なのだということではないか。「無垢」なのに、ではない。「無垢」だからこそ……これ以上は流石に書けない。ロングショットで撮られたキャベツ畑や雪原、草原の持つ「白」さを際立たせており、映像美は優れている。サスペンスとしては『隠された記憶』にやや劣ると考えたのでこの点数に。
陽気な人間
陽気な人間の感想・レビュー
4日
2.0
見ながら思ったのは、「これ、小説でいいんじゃないか」ということです。むしろ小説で表現したほうが面白いんじゃないかと思う。映画を観るときって、無意識の前提として映画ならではの表現を期待している。そうでなければ映画を観ようとする気持ちがまず働かない。じゃあ映画ならではの表現って何かと言ったら、そりゃ無数にあるんだけど、役者の演技だったり躍動だったり、映像だったり映像と音楽の融合だったり、そんなものを通して得られるなにがしかの感興なわけです。
この映画はその辺りの快楽にきわめて乏しい。少なくとも僕には感応できませんでした。

この『白いリボン』には、風合いがぜんぜん感じられない。何もかも整い過ぎていて、生活感がない。つまりは画面の中の人々にも存在感がない。何の風合いもない、寂しさすらも消し去られたような無味無臭の世界が「第一次世界大戦前夜の重苦しい田舎の様子」を表しているのだろうか。
だからもう、何が起ころうとどうでもいいってなってしまう。
誰が死のうが生きようが、観ているこっちとしては全員死んでいるようなもので、感情が乾き切っていた。
だから僕には分からなかったし、恐ろしくつまらなく感じられた。
ひろ
ひろの感想・レビュー
5日
3.4
ミヒャエル・ハネケ監督・脚本によって製作された2009年のオーストリア・ドイツ・フランス・イタリア合作映画

第62回カンヌ国際映画祭パルム・ドール、第67回ゴールデングローブ賞外国語映画賞など、数々の映画賞を受賞した

「ファニーゲーム」「ピアニスト」などで知られる鬼才・ミヒャエル・ハネケ監督がカンヌの頂点を極めた作品。全編モノクロによるミステリー調の展開はなかなか面白い。しかし、そこは鬼才。ただの謎解きミステリーではなく、そこには深いメッセージがある。

タイトルにもなっている「白いリボン」が象徴するものこそが、この作品のテーマである。宗教や大人というものに支配されている村人たち。抑圧が産み出すものは悪意しかない。このドイツの片田舎の構造が、第一次世界大戦後のナチスに繋がっていくとでも言わんばかりの描き方が巧みだ。

ミステリーとして観たらすっきりしないだろう。「名探偵コナン」みたいに、犯人はお前だ!とは言わない。観ていれば犯人は誰だか解るけど、監督はそこに重きを置いていない。この村を包み込む空気感こそが、この映画の注目点だと思う。

アカデミー賞を受賞する作品とパルム・ドールを受賞する作品は、全く違う毛色の作品ばかりだから、見比べるのも面白いと思う。アカデミー賞の作品の方が金もかかっていて華やかだけど、重厚なパルム・ドール受賞作品は、いろいろ考えさせられるからお薦めです。
Crn
Crnの感想・レビュー
2017/03/17
3.0
たとえ不快に感じても「見る」ことを強制してくる。それも暴力の一種じゃないかな、と。
あんころもち
あんころもちの感想・レビュー
2017/03/07
2.0
ごめんなさい。閉塞感ある村に閉塞感ある事件。ナチス世界大戦に絡め‥すみません理解出来ませんでした ~親から子、男から女、権力者−神の名のもとには逆らえないのか~暴力、理不尽、嫉妬、負のスパイラル‥見てるのが試練で苦痛‥そういう感情が大戦に導いていくのか‥そらおそろしい‥
よあけ
よあけの感想・レビュー
2017/03/01
3.0
田舎の閉鎖的な空気感。終始モヤモヤしたし、あまり気持ちのいい映画ではなかったけど何故か最後まで残った観ちゃった
リョーシ
リョーシの感想・レビュー
2017/02/28
3.7
犯人が誰かは割とどうでもいいところで、小さな村社会の中からファシズム(ナチズム)が生まれる過程とその恐ろしさが本当に伝えたかったところだとは思います。それにしてもイヤな映画ですね。露骨な描写は無いけど鬱々とした気分になります。
や
の感想・レビュー
2017/02/24
4.0
何となく借りたけど彼がファニーゲームやベニーズビデオの監督だということをこれでもかというくらい思い出した。嫌になるほど苦痛や不快感を押し付け、目を背けることもたかが物語だと割り切ることも許さない。流石。
qudan
qudanの感想・レビュー
2017/02/23
3.0
自分が正しいと信じて疑わない傲慢な大人達と、それに抑圧された子ども達の反抗と犯行。

正しさというのは不思議なもので、自分にやましいところがあるとそれを覆い隠すために、自分自身を肯定するための手段として無意識に利用される。

そして、子ども達が傾倒していくであろうファシズムもまた自分たち清廉潔白さが頑なになりすぎて、歪んでしまった正しさの1つの形なのだろう。
柴田犬人
柴田犬人の感想・レビュー
2017/02/20
3.4
白いリボンが真っ黒ってのがいい。
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