白いリボンの作品情報・感想・評価

「白いリボン」に投稿された感想・評価

踊る猫

踊る猫の感想・評価

4.3
何故この映画がモノクロームで撮られなければならなかったのか、その理由を考えさせられてしまった。それは恐らくこの映画が子どもたちがつけさせられる、「白いリボン」に象徴される「無垢」を際立たせるためではないかと思ったのだ。詳しく書くとネタを割るが、この作品では結局のところ真相は「グレーゾーン」で終わる。語り部が「グレー」の服を着ていること、あと教会に集まった大人たちが「黒」い服を着ていることに注意しよう。それは欺瞞に満ちた大人たちの「嘘」を指弾しているのであり、子どもたちは「白」い服を着させられているからこそ「無垢」なのだということではないか。「無垢」なのに、ではない。「無垢」だからこそ……これ以上は流石に書けない。ロングショットで撮られたキャベツ畑や雪原、草原の持つ「白」さを際立たせており、映像美は優れている。サスペンスとしては『隠された記憶』にやや劣ると考えたのでこの点数に。
Diamante

Diamanteの感想・評価

3.0
題名の白いリボンが象徴的であり、その突出した教育により潔癖的思想を持った粛清が生まれており、ある種の洗脳にも見えました。
行動内容は置いておいて、その判断基準が屈折しているので、その後のナチスと重なり連想していきました。
題名も含め、語りも説明口調になっているので分かりやすいが、もう少し謎な要素も味わいたいと思いました。
不快な気分になる映画ではあるが、いつの時代も特定の思想による犯罪が起こっており、言動ではなくそこにいくまでの過程について考える事ができる映画だと思いました。
Ichiro

Ichiroの感想・評価

4.0
後回しになっていた白いリボンをやっと見れた。第一次大戦前のドイツの村で、末期ながら生き残っていた封建制度と宗教による倫理の支配、そしてそれらのほころびをひたすら見せられる144分間。ほころびができていながらも社会的強者である大人の男は皆それに対しては見て見ぬふりをし、社会の中で得ている既存の地位を守ろうとする。そしてそのしわ寄せは弱者たる子供と女たちに様々な形で向かっていく・・・。ハネケの他作品と同じく、観客を突き放した上での「お前もそうではないのか?」という問い。この映画に漂う厭な空気は、現代でも至る所で漂っている。だいぶ前に辞めた会社の閉鎖的で硬直的、風通しもクソもない組織を思い出した。
ドイツの小さな村で、ドクターの落馬事件・キャベツ畑荒らし事件、少年虐待事件など不可解な事件が次々と起こるとともに、村民たちの間で不安や猜疑心や悪意などが渦巻く世界をモノクロームで描写した一度観たらまた観たくなる作品である。

また観たくなるのは、さまざまな事件のほとんどがスッキリすることなく、観客によって解決させるように考えさせられる作品だからではないだろうか。

どうも「映画を観てスッキリできずに気になる作品」というのは、繰り返し観たくなるものもある。

ミヒャエル・ハネケ監督は、そんなことを考えずに本作を完成させたと思うが、機会あるごとに観ることになりそうな作品がまた一本増えた。
めそ

めその感想・評価

2.3
ハネケ祭りʕ•̫͡•ʔ
わかったふりして
わかってない
みら

みらの感想・評価

2.0
つまんなかったな
面白かった
初めてハネケ作品。パルムドール受賞という事で楽しみにしつつ、予備知識無しで観賞。
その結果、全く不快でイライラする感覚、ザラつきを感じた。第一次大戦前夜のある村が舞台。この村の大人たちは皆一物を抱えて本音も出さないが見栄や嫉妬、怒りや猜疑心を持っている。普段から子供達には辛く当たる大人が多く信用も愛も無い。そんな中で色々な事件が発生する。犯人は明確には描かないが、大人たちのその様な振る舞い、加えてゲルマン民族の誇りと優越感が更なる心を醜くしているが誰も意見もしない。徐々に村は暗雲立ち込めていくが、外の世界も同様だったんだと。
音楽もなく、各シーンも明確な方向を指し示す訳でもないので理解し難いシーンもあるものの、村の教師をストーリーテラーに設定する事でサスペンス色を演出する事に成功したと思う。結構観やすかった。
物静かに淡々と事態が悪化していくところが最高
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