白いリボンの作品情報・感想・評価

「白いリボン」に投稿された感想・評価

外は雨

外は雨の感想・評価

4.1
まるでカール・テオドール・ドライヤーを思い起こすような。謎めいて静かで残酷な棘を持った映画でした。事件は公の元につまびらかにはなりませんが、嫉妬やねたみや欲望に抑圧、密かな共犯関係がもやもやと渦巻きます。見た後、心の隅に引っかかる。

並んだ後ろ姿。
aiiro

aiiroの感想・評価

4.5
2019/01/19[018]
houjh13

houjh13の感想・評価

3.5
第一次対戦前にドイツの小さな村で起きた様々な事件を教師である主人公が回想する。結末などもなんともない話といえばそうだが、常にゾクゾク感を味わえる。
む

むの感想・評価

4.1
うわーハネケですね

終始不穏で心が落ち着かない映画でした。

権力のおぞましさがよくわかりました

このレビューはネタバレを含みます

作中の癒しは教師と恋人の一連のシーンと、2度ある牧師の末っ子の鳥のシーン。
その他のシーンは抑圧され、湿った嫌な空気がずっと漂っている。

以下は自分があれらの事件を観ていて想像した事。
・最初の医者転倒事件は牧師の子供が中心となってやった。
理由は自分の娘を「触る」大人は汚れているから。
(助産師の言葉と娘の言葉から、後のシーンで出てくる「アレ」はあの時が初めてではなかった事が分かる。)
・小作人の妻の転落事件は事故。
・男爵の息子の事件は子供達。
鞭打ちをした事を考えれば牧師の子供が中心だったかもしれないが、笛の件をみるに家令の息子が中心だったのではないか。
・納屋の火事→小作人の自殺は、火事をおこしたのが小作人本人か、小作人の息子がまたやった(と小作人が思い込んだ)為。
・家令宅の窓が開けっぱなしで赤子の具合が悪くなった件は、兄。
あの子が産まれた時に不満をもらしている。
・助産師の息子の事件は子供達。
あの子の父親はおそらく医者だろう。傷つけた理由は婚姻外(不倫)の子供だから。
・助産師と医者一家失踪の件は、助産師が医者だけ「どうにか」して、医者の子供2人と自分の息子を村外へ逃がした。後から自分も逃亡(合流)した。
子供達が様子を見に来ていたのは、助産師の息子へとどめをさす為。
もしくは医者を「どうにかした」のは転倒事件と同じく子供達で、それに気づいた助産師が医者の子供と自分の子供を逃がして逃亡した。

犯人探しはこの作品において重要ではないと思うが、何が言いたいかというと、一連の事件の犯人が1人もしくは1つのグループだけだとは思えないという事。
作中の発言から男爵は犯人を1人だと思っていたみたいだが、あの様な状況の村でも「不満を持つ者や異常を来す者はそうそう現れる訳はない」と思ってるのだろうか。

牧師の子供達のうち、男の子が足場の悪い場所にいて「神に自分を殺すチャンスを与えた」のも、女の子が失神した後に父親の小鳥を殺してしまったのも、父親から圧迫をされ続け母親は父親の言いなりで逃げ場もなく、限界を超えてノイローゼになっているのだと思った。
女の子の貼り付けた笑顔はあるが、あの子達は全然笑っていない。
それでも言われるままに「無垢であろう」としていたのではないかと思う。だから「汚れ」を粛清する。
そしてあの村でそういう状態になっているのは、多分あの2人だけじゃなかったのではないか。

村から出た人達が正解だったのだと思う。
人が人を支配し、行動を制限して束縛し、コントロールする。独裁する。
そしてそれは白いほど染まりやすいだろうな。
この作品での範囲は小さな村だが、こういった事が広がるとどうなるか。恐ろしい話だ。
Iroihs

Iroihsの感想・評価

3.0
人間こわい。もういっかいくらい観ないと理解しきれない。
噂、欺瞞、嘘が静かに村を包む。
親は、子への厳しい躾の反動を理解しておくべきだ。
静かな暴力とか嘘ってほんと怖い。
恐ろしい映画であった。病みつきになるか嫌いになるかは人それぞれだと思うが、白黒に彩られた映像は観客の脳裏に焼きつく。

1913年のドイツのある村で不可解な事件が立て続けに起こる。最初は医師の落馬事故から始まり、小作人の妻の転落死、男爵の長男の行方不明へと続いていく。村人たちは次第に疑心暗鬼へと陥っていく。

閉鎖された村社会で起きる事件。それに呼応するように浮かび上がる人々の闇。親は子供に純粋無垢であれと躾けによって束縛しようとする。聖職者である筈の医師や牧師や刑事は決して善人とは言えない。対して、子供たちは自分たちを縛り付けようとする親への反発から悪意が芽生えていく。なにしろ、劇中で村の子供たちは笑顔を見せていないのが不気味だ。

監督のミヒャエル・ハネケは観客の感情を逆撫でするように描写する。光と影のコントラストや静寂が不気味さを醸し出している。この作りはホラー映画に近い。
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